本研究では、社会認知理論の認知・態度・行動といった人々の心理的要因に対するアプローチとして、社会的恩恵認知による高齢者の身体活動促進に貢献することを目的とした。 平成27年度に構築したモニタ装置を活用して、平成28年度以降には情報介入刺激への応答行動分析に加えて実践モデル検証を実施した。ウォーキング行動に影響を与えたのは、通信メディアよりも知人からの口コミの影響が大きく、ウォーキングを媒介としたさらなる健康意識の高まりと健康増進技法の獲得への効果を検証したところ、“ウォーク”という身体活動機会が当該高齢者の健康増進を通じた生活の質向上に及ぼす効果が限定的なのではないかとの可能性が示唆された。
|