研究課題/領域番号 |
15K01589
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
須田 和裕 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 准教授 (70192135)
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研究分担者 |
西平 賀昭 筑波大学, 体育系(名誉教授), 名誉教授 (20156095)
麓 正樹 東京国際大学, 人間社会学部, 准教授 (40339180)
碓井 外幸 東京国際大学, 人間社会学部, 教授 (60389822)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 運動関連脳電位 / 音刺激 |
研究実績の概要 |
本年度は運動関連脳電位の実験を行った。これまでビデオ映像を使って実験を行ってきたが、音の情報はないビデオだった。そこで音とビデオ映像での違いがあるかを念のため確認することにした。音刺激は時間経過が分かりやすい、アルペンスキーのスタート場面の音を使用した。被験者にはまず標準的な運動関連脳電位の測定として無音状態で5秒以上空けて親指によるボタン押し動作を行わせた。つぎに音刺激の連続する中で自由なタイミングでボタン押しをさせた。さらにアルペンスキーのスタート音の内、中間に鳴る最も高い音に合わせてボタン押しをさせた。最後に音刺激だけを聞かせ、何も反応しないという課題も行わせた。これらの課題は順番をランダムにして行わせた。これらの課題を行わせたときの脳波、筋電図および眼電図を記録した。筋電図の立ち上がりを基準に脳波から加算平均法により運動関連脳電位を得た。なお課題実施中はできるだけ瞬きをしないよう指示した。課題終了後、眼電図によりアーチファクトの有無を確認し、アーチファクトのある場合その試行は分析に用いなかった。得られた運動関連脳電位から振幅、潜時を計測し課題間で比較検討した。結果の比較には分散分析を用いた。 その結果、音刺激のある条件で音刺激がない条件に比べ運動関連脳電位のうちNS'と呼ばれ巣成分の立ち上がりが有意に早いことが分かった。これは音刺激がある場合、手指の運動に関連する中枢神経系の活動がより早く開始するものと考えられた。
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