本研究は動作分析データによって得られる変量について、サイバネティックス系体力評価変量の検討を目的とした。慣性センサは3軸のジャイロ、加速度、磁気の各センサで構成され、カーリング競技のデリバリーにおける各相対座標系の 3 次元加速度および角速度を測定した。ストーンの速度を運動パラメータから推定するためにニューラルネットワークを適用した結果、実測値に対する推定値は10%未満の誤差であった。デリバリー動作の運動パラメータのみからストーンの速度を推定できるということは、パフォーマンスの向上に直結する具体的な動きの修正点を客観的に抽出できることを意味し、効果的なフィードバックを可能にすると考えられる。
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