競技スポーツのトレーニングでは選手が一流になるまでに最低10年間はかかるという研究結果が示されている.競技成績のピークを18歳から25歳くらいとすると、トレーニング開始は8歳から15歳くらいになる. 本研究では、スポーツトレーニングについて伝統のあるドイツ、イギリス、アメリカ合衆国の資料を収集した.いずれも子どものトレーニングに発達心理学の理論を反映させ、子どもの準備性を重視していた.日本の子どものトレーニングを調べると、かなり早い段階で種目への専心が行われていた.これは、スポーツ種目に適性のある子どもをなるべく早く見つけ出し、優れた選手に育て上げたいというスポーツ指導者の論理が読み取れた.
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