• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

硝酸塩摂取により伸張性収縮後の筋収縮力や筋小胞体機能の減退を抑制できるか?

研究課題

研究課題/領域番号 15K01622
研究機関宮崎大学

研究代表者

松永 智  宮崎大学, 教育学部, 教授 (70221588)

研究分担者 和田 正信  広島大学, 総合科学研究科, 教授 (80220961)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード伸張性収縮 / 硝酸塩摂取 / 筋小胞体機能 / タンパク質修飾
研究実績の概要

予め一定期間経口摂取させた硝酸塩が、伸張性収縮による筋機能、特に筋収縮力および細胞内Ca2+制御能力に着目し、その機能低下の抑制に関与するか否かについて検討を行った。
10週齢の雄性ラット30匹を伸張性収縮前6日間、3日間、0日間、水溶化させた硝酸ナトリウムを経口摂取させた(1mM/kg/day)。麻酔下で左脚を固定し、電動式の伸張性収縮期により、伸張性収縮を300回負荷した。長指伸筋および前脛骨筋を、筋収縮終了直後の摘出し、分析に用いた。なお、右脚は対照群とした。摘出した前脛骨筋はすぐに張力計につなぎ、生理食塩水(37℃)中で、筋収縮力を測定した。長指伸筋については、酵素活性測定用とタンパク質解析用に分割した。筋サンプルは測定までの間、必要に応じて-80℃冷凍庫にて保管した。
硝酸塩摂取0~3日間の筋収縮力において伸張性収縮負荷脚は対照脚と比較して明らかな減少がみられたが、6日間摂取において、その差は認められなかった。筋小胞体Ca2+放出速度では、硝酸塩を摂取しなかった0日間群において収縮脚群は対照群と比較して顕著な減少がみられた。しかしながら摂取3日目以降では収縮郡と対照群の間に差は認められなかった。
細胞内Ca2+制御能力に関与するタンパク質の解析を行うためにSDSポリアクリルアミド法 による電気泳動後に、筋小胞体Ca2+放出に関与するリアノジン受容体とジヒドロピリジン受容体抗体を用いた免疫ブロッティングを行い、蛍光発色によりタンパク質の質量的分析 (タンパク質が分解されていないか) を行った。硝酸塩摂取を行わなかった群において、リアノジン受容体の量が伸張性収縮により減少したが、ヒドロピリジン受容体の量には変化がみられなかった。引き続き、3日間および6日間硝酸塩を経口摂取したサンプルを用いて分析を継続している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在、0、3、6日間の硝酸塩摂取後の伸張性収縮直後のCa2+の取込・放出(リアノジン受容体、ジヒドロピリジン受容体)タンパク質の量の解析を行っている。引き続いてタンパク質修飾 [酸化的修飾、SUMOylation、o-GlcNAcylation]に関する解析を行う必要がある。

今後の研究の推進方策

0、3、6日間の硝酸塩摂取後の伸張性収縮直後のCa2+の取込・放出(リアノジン受容体、ジヒドロピリジン受容体) タンパク質の修飾的解析を行い、引き続き、伸張性収縮後の硝酸塩摂取が筋の機能低下の回復を促進するかに関する研究を開始する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 硝酸塩の経口摂取によって伸張性収縮後の収縮力低下は緩和されるか2016

    • 著者名/発表者名
      松永 智、渡辺大輝、相原千尋、城本 淳、福田 潤、松永須美子、和田正信
    • 学会等名
      第71回日本体力医学会大会
    • 発表場所
      盛岡市
    • 年月日
      2016-09-23 – 2016-09-25

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi