肥満や運動トレーニング(TR)による脂肪組織のリモデリングに対する細胞外マトリックスの役割について、トランスフォーミング増殖因子(TGF)-βとtissue inhibitor of metalloproteinase(TIMP)1に着目し検討を行った。高脂肪食摂取により肥満したマウスの脂肪組織では、TGF-βとTIMP1の発現が対照群に比べて増加したが、TRはこれらを減弱させた。また、TIMP1は脂肪細胞おいてTGF-βによって誘導され、インスリンシグナルによる糖の取り込みを減弱させた。以上のことから、TRのインスリン感受性増加作用にTGF-β-TIMP1経路が関与していることが推測された。
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