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2015 年度 実施状況報告書

サルコペニアで上昇する生理活性物質の分泌機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K01633
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

黒坂 光寿  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (40553970)

研究分担者 小倉 裕司  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (90509952)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード骨格筋 / TRPチャネル / 筋サテライト細胞
研究実績の概要

本研究の目的は、加齢性筋肉減弱症(サルコペニア)発症の機序を明らかにするために、筋サテライト細胞もしくは骨格筋から分泌されるサルコペニア発症に関連する物質が分泌される仕組みを温度感受性TRPチャネルに着目し、in vitroおよびin vivoレベルで検討ことである。
本年度の目的は、筋分化させた筋管細胞に温度感受性TRPチャネルが局在しているかどうかをin vitroで明らかにすることであった。若齢期(8週齢)および高齢期(24ヶ月齢)の雄のC57BL/6J系マウスの下肢骨格筋より筋サテライト細胞を単離、培養し、細胞の密度が約90%になった時点で、分化培地にして筋管細胞形成を促した。その後、0、2、4、6、12、24、48、72時間の時点で細胞を回収し、RNAを抽出した後に、QRT-PCR法によって温度感受性TRPチャネルの遺伝子発現量を評価した。定量した温度感受性TRPチャネルは、TRPV1、TRPV2、TRPV3、TRPV4、TRPM2、TRPM4、TRPM5、TRPM8およびTRPA1チャネルであった。若齢期の細胞において、すべてのTRPチャネルが筋管細胞形成に伴い培養開始時点(0時間)と比較して有意な増減を示した。一方で、高齢期の細胞においては、 少なくともTRPV1チャネルについては、若齢期のような筋管細胞形成に伴う有意な遺伝子発現量の増加は確認されなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

若齢期における筋管細胞形成中の温度感受性TRPチャネルの発現動態は、in vitroで把握することができた。また、高齢期における温度感受性TRPチャネルの発現動態については、一部ではあるが結果を示すことができた。したがって、進捗区分を(2)とした。

今後の研究の推進方策

次年度は、高齢期における温度感受性TRPチャネルの発現動態の解析を進め、筋管細胞形成に伴う温度感受性TRPチャネルの発現動態を評価する。さらにその結果に基づき、若齢期と高齢期で違いがあるTRPチャネルに焦点を当て、分泌される因子やその役割(骨格筋量サイズの調節など)また、サルコペニアとの関わりについて検討する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Involvement of transient receptor potential cation channel vanilloid 1 (TRPV1) in myoblast fusion2016

    • 著者名/発表者名
      Kurosaka M., Ogura Y., Funabashi T. and Akme T.
    • 雑誌名

      Journal of Cellular Physiology

      巻: in press ページ: in press

    • DOI

      in press

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Regeneration of Injured Tibialis Anterior Muscle in Mice in Response to Microcurrent Electrical Neuromuscular Stimulation with or without Icing2015

    • 著者名/発表者名
      Yoshida A., Fujita H., Goto k., Kurosaka M, Ogura Y., Tatabe K., Yoshioka H., Terauchi K., Funabashi T., Akme T., Niki H. and Mussa H.
    • 雑誌名

      Journal of St. Marianna University

      巻: 6 ページ: 57-67

    • 査読あり
  • [学会発表] STAT6シグナルは筋サテライト細胞の分化と融合を制御する2016

    • 著者名/発表者名
      黒坂光寿,小倉裕司,舩橋利也, 明間立雄
    • 学会等名
      第93回日本生理学会大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道札幌市)
    • 年月日
      2016-03-22
  • [学会発表] Early growth response 3 (Egr3)は筋芽細胞の増殖に関与する2016

    • 著者名/発表者名
      小倉裕司,黒坂光寿,舩橋利也, 明間立雄
    • 学会等名
      第93回日本生理学会大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道札幌市)
    • 年月日
      2016-03-22
  • [学会発表] 骨格筋損傷の修復に対する微弱電流とアイシングの併用効果に関する研究2015

    • 著者名/発表者名
      吉田篤弘, 藤谷博人, 後藤勝正, 黒坂光寿, 小倉裕司, 谷田部かなか,吉岡広孝, 寺内昂, 仁木久照, 別府諸兄 船橋利也, 明間立雄, 武者春樹.
    • 学会等名
      第30回日本整形外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      富山国際会議場(富山県富山市)
    • 年月日
      2015-10-22
  • [備考] 聖マリアンナ医科大学生理学

    • URL

      http://www.marianna-u.ac.jp/physiology/

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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