本研究課題では、1)安静時の体温上昇が呼吸化学受容器反射の感受性(呼吸化学感受性)に及ぼす影響、2)運動時の体温上昇が呼吸化学感受性へ及ぼす影響、3)呼吸化学感受性の個人差と体温上昇によって生じる換気亢進反応の程度の個人差間に関連があるかどうか、という点について検討した。その結果、1)安静時における軽度の体温上昇(0.7℃)では、呼吸化学感受性は変化しないこと、2)運動および運動に伴う体温上昇によっても呼吸化学感受性が変化しないこと、3)呼吸化学感受性の個人差と体温上昇によって生じる換気亢進反応の程度の個人差との間には相関関係がみられないこと、などが明らかとなった。
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