研究課題/領域番号 |
15K01656
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
鎌野 寛 香川大学, 保健管理センター, 教授 (60284337)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 学校感染症 |
研究実績の概要 |
日本国内,海外で発生した思春期・成人百日咳集団感染事例の説話的分析,数理学的分析を行った。収集した百日咳集団感染事例のうち国内事例1の集団感染期間は5週であった。治癒曲線を近似すると,R(t)= 1.2×10^2exp(-21exp(-2.2t))の関数で近似することができた(R=0.99)。国内事例2の集団感染期間は17週であった。治癒曲線を関数で近似した。すると,R(t)= 2.5×10^2exp(-18.4exp(-0.6t))で近似することが可能であった(R=0.99)。海外事例のうち米国事例3の集団感染期間は12週であった。治癒曲線を近似すると,R(t)= 34exp(-14exp(-0.7t))の関数で近似することができた(R=0.99)。米国事例4の集団感染期間は7週であった。治癒曲線を近似し,R(t)= 29exp(-46exp(-t))で近似することが可能であった(R=0.99)。米国事例5の集団感染期間は10週であった。治癒曲線を近似すると,R(t)= 17exp(-6.7exp(-0.4t))の関数で近似することができた(R=0.98)。欧州事例6の集団感染期間は5週であった。治癒曲線を近似すると,R(t)= 20exp(-31exp(-1.2t))で近似することができた(R=0.99)。欧州事例7の集団感染期間は14週であった。治癒曲線を近似し,R(t)= 2.0×10^2exp(-5.3×10^2exp(-0.9t))の関数で近似することが可能であった(R=0.99)。われわれの事例の集団感染期間は7週であり。治癒曲線を近似すると,R(t)= 1.1×10^2exp(-4.3exp(-0.8t))であった。国内外の事例とわれわれの事例を説話的・数理学的に比較検討することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
百日咳の国内集団感染事例を2事例,海外事例を5事例を説話的・数理学的に分析した。そして,われわれの事例と比較検討することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今年度数理学的分析したデータを基に,感染症のシミュレーションを検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
分析を行うために新しいバージョンのソフトウエアを購入予定であったが,研究進行上の事情で時期にずれが生じたため。別のソフトウエアを用いて分析を行った。
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次年度使用額の使用計画 |
H27年度に分析は別のソフトを用いて行ったが,H28年度には新しいバージョンのソフトウエアを購入しデータを確認する予定である。
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