| 研究課題/領域番号 |
15K01690
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| 研究機関 | 桜美林大学 |
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研究代表者 |
田中 千晶 桜美林大学, 総合科学系, 准教授 (40369616)
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| 研究分担者 |
井上 茂 東京医科大学, 医学部, 教授 (00349466)
田中 茂穂 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 基礎栄養研究部, 部長 (50251426)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | 座位行動 / 子ども / 居住地域環境 |
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| 研究実績の概要 |
座位行動(sedentary behavior: SB)を評価する際、海外製の加速度計が捉える単位時間(epoch length)によって、子どものSBの所要時間は影響されることが報告されている（Ojiambo et al. 2011）。これまで、日本製の加速度計を用いて成人の活動量の算出に最適なepoch lengthは報告されているものの(田中と田中2012)、小学生の活動量やSBについては未知である。また、学校内におけるSBの減少に向けた介入には、休み時間や放課後がターゲットとして考えられるものの（Gao et al. 2014）、日本における、学校内のSBの性差・学年差の状況は不明である。そこで、日本製の加速度計を用いて、SBと健康関連指標との相関から、最適なepoch length を検討した。更に、日常と学校内におけるSBの性差や学年差を明らかにした。
小学1～6年生の男女を対象に、加速度計を腰部に装着させた。体型の評価は、対象者の身長および体重の測定を行い、肥満度を算出した。体力・運動能力は、各学校の新体力テストの結果を用いた。その結果、SBは、60秒間値に比較して10秒間値が有意に長かった。また、60秒間値と10秒間値の単相関係数は、強かった。肥満の指標としての肥満度、体力・運動能力とSBとの関係を、性別および年齢を調整して検討した結果、肥満度は有意な正の相関が、体力・運動能力とは有意な負の相関が見られたが、その関係はかなり弱く、かつ、epoch lengthによる違いはほとんどなかった。また、日常生活全般において、中高強度活動が短い群ほど、SBが長かった。そして、その関係性に、性差や年齢層による違いはほとんど見られなかった。一方、学校内の時間帯については、男女共に、中休みのSBは清掃時間より有意に長かった。また、男子の中休みと昼休みのSBの割合は、女子より低かった。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度は、小学生男女378名を対象に、日本製の3軸加速度計（Active style Pro HJA-350IT）を腰部に装着させ、日常生活の中で一週間の座位行動の調査を実施した。体型の評価は、対象者の身長および体重の測定を行い、肥満度を算出した。体力・運動能力については、各学校の新体力テストの結果を用いた。現在、平日の放課後など、分析を行っている。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、小学生の平日の放課後および週末における座位行動と居住近隣環境との関係を検討する。さらに、国外の大規模な集団で得られた結果と比較し、生態学的考察を行うことを目的とする。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度の対象者募集が予想より順調に進み費用がかからなかったため、予算を、初年度より大人数を対象とした調査を実施する次年度へ繰り越した。平成29年度は、いくつかの小学校校長に調査の意義、計画について説明を行い、調査協力を得られるように交渉した上で実施する必要がある。
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| 次年度使用額の使用計画 |
平成29年度は、複数種の加速度計および電池を必要とするため、必要な物品を消耗品費として計上する。対象者募集に必要なチラシおよび質問紙作成のため、印刷費を計上する。また、それらを含む調査地で必要な物品の運搬費を計上する。調査地での加速度計装着や形態計測の補助、資料整理の補助として、研究補助者への謝金を計上する。また、調査地での調査の打ち合わせや調査および結果説明のために出張するための経費を計上する。
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