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2019 年度 研究成果報告書

先天性代謝異常疾患の診断マーカーと新規治療ターゲットの創出

研究課題

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研究課題/領域番号 15K01691
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 応用健康科学
研究機関帝京大学

研究代表者

濱 弘太郎  帝京大学, 薬学部, 准教授 (20534481)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワード副腎白質ジストロフィー
研究成果の概要

ABCトランスポーター(ABCD1)は、副腎白質ジストロフィー(X-ALD)の原因遺伝子である。脂肪酸は脂肪酸CoAとして活性化され様々な代謝反応に供されるが、脂肪酸CoA自体について定量的な解析が進んでいなかった。我々は脂肪酸CoA各分子種を測定する方法を検証し、X-ALD患者由来の線維芽細胞とABCD1欠損HeLa細胞について、細胞内の各種脂肪酸CoA分子種を解析し、26:1-CoAが最も高濃度に蓄積する極長鎖脂肪酸CoAであることを見出した。さらに重水素標識脂肪酸を用いた解析では、極長鎖脂肪酸CoAを含む各種脂肪酸CoAは、ABCD1の有無にかかわらずほぼ同様の半減期で代謝されていた。

自由記述の分野

脂質生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

副腎白質ジストロフィーの患者間では、その発症時期、症状の程度に大きな違いが存在し、治療を難しくしている。副腎白質ジストロフィーのすべての亜型では極長鎖脂肪酸が上昇しているものの、その亜型特異的な特徴は見出されていない。現在臨床上用いられている極長鎖脂肪酸の測定方法は、脂肪酸の総量を測定するものであり、生体内の存在様式は反映されない。申請者は今回、活性化状態として存在する脂肪酸、および、生体内に存在する極長鎖脂肪酸含有複合脂質を定量した。極長鎖脂肪酸含有脂質の産生代謝および輸送過程を制御することができれば、新しい創薬対象が見出される可能性があり、本研究はその基礎的な情報として重要である。

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公開日: 2021-02-19  

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