研究課題/領域番号 |
15K01714
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
土井原 博義 岡山大学, 大学病院, 教授 (20263569)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 乳癌 / 生活習慣 / 運動 / 教育 / 介入 / 身体活動 / QOL |
研究実績の概要 |
【研究の背景と目的】がんの初期治療後の患者が実施すべき運動と肥満予防は,今や漠然とした患者教育や理念ではなく,より具体的な患者教育と,その実践が課題となっている。本研究は,①初期治療後の乳がん患者に対する,生活指導プログラム,あるいは運動プログラムによる介入が,長期的な身体活動・健康関QoL・BMI・骨塩・倦怠感・がん関連症状・リンパ浮腫・不安・抑うつなどの,患者の身体及び心理的側面に及ぼす影響を明らかにし,これらの有効性を明らかにする。②運動プログラムの実施率の検討から,一般化の可能性を明らかする。③乳がん初期治療後の身体活動が,糖代謝やインスリン抵抗性・炎症性サイトカイン・エストロゲン代謝に及ぼす影響を明らかにし,身体活動による乳がんアウトカム改善のメカニズムを検証することを目的とする。 【方法】研究デザイン:多施設共同,非盲検ランダム化比較試。研究対象者:組織学的に乳がんと診断され,初期治療(手術・化学療法)の終了後から1年未満の,Stage0-Ⅲ期の女性乳がんで,文書による同意の得られた症例。介入:(1)コントロール群:教育用資材(パンフレット)の配布による生活指導。(2)教育群:乳がん診断後の生活習慣(運動や食事)に関する指導教室の受講。(3)運動群:1回30分の運動プログラム(有酸素運動,筋力トレーニング,ストレッチの3つの運動を組み合わせたサーキットトレーニング)を週に3回,4か月間実施。評価項目:身体活動量(METs/week),健康関連QoL, ガン・治療関連症状,倦怠感,Body mass index(BMI),骨塩量,リンパ浮腫,不安・抑うつ,運動プログラムの実施率,バイオマーカー研究。目標症例数:400例 【進捗】平成28年1月より,運動介入プログラムのモニタリングを開始し,平成28年3月にランダム化比較試験の倫理審査承認,4月より登録を開始する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ランダム化比較試験開始までの準備にやや遅延を生じた。 主な理由として,運動介入プログラム委託先との調整,契約等に予定以上の時間を要した。
|
今後の研究の推進方策 |
平成28年4月より試験を開始し,試験の完遂に向け登録をすすめる。
|
次年度使用額が生じた理由 |
臨床試験の開始、登録が遅延したため、予定した運動介入委託料が未使用となった。
|
次年度使用額の使用計画 |
平成28年4月より試験登録を開始しており、今後次年度使用額を含め、運動介入に必要な委託料を中止に、研究費を使用する予定である。
|