超高齢社会を迎え、加齢に伴う脂肪増加(メタボリックシンドローム,メタボ)だけでなく、筋肉減少(ロコモティブシンドローム,ロコモ)評価・対応が必要である。そこでメタボ診断基準である内臓脂肪面積測定のための臍部CT同一画像を用いて、腹部筋肉面積およびその質の評価としてのCT値を評価し、運動器疾患・代謝疾患との関連を検討した。 既報より、腹部筋肉(とくに大腰筋)の代謝異常との関連を予想したが、代謝性疾患、メタボ評価には内臓脂肪がより有用であった。一方で、ロコモ(特に変形性膝関節症)評価には、全身や四肢筋肉量より腹部筋肉(特に脊柱起立筋)が有用で、メタボとロコモの同時評価のための有用な知見を得られた。
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