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2016 年度 実施状況報告書

身体活動量の増加が幼児の免疫機能に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 15K01765
研究機関大阪府立大学

研究代表者

三宅 孝昭  大阪府立大学, 地域連携研究機構, 准教授 (80244672)

研究分担者 松浦 義昌  大阪府立大学, 地域連携研究機構, 教授 (60173796)
坪内 伸司  大阪府立大学, 高等教育推進機構, 准教授 (10188617)
田中 良晴  大阪府立大学, 高等教育推進機構, 准教授 (60236651)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード幼児 / 身体活動量 / 免疫 / 保育 / 生活リズム
研究実績の概要

昨年度に協力依頼した1保育園から承諾を得て測定を実施した。7月に基礎的測定を行った後、身体活動量増加後の測定を秋の運動会時期に行う予定であったが、園長の急逝により中断した。
急遽、他の協力園を探し、1保育園から承諾が得られたため、質問紙による生活習慣調査と身体能力測定を実施し、12月に基礎測定、3月に活動量増加後の測定を実施した。5歳児16名に研究協力が得られた。測定内容は、平日3日間の歩数計による身体活動量測定(起床時から就寝時まで)、唾液採取(起床時、登園時、昼食前、降園時、就寝時)、体温測定(唾液採取時と同じ測定ポイント)、生活習慣記録(起床・就寝時刻、朝食・夕食時刻、自然覚醒の有無等)、心拍数測定(保育中のみ)、保育中の活動記録であった。就寝時、起床時の測定と記録は、保護者に依頼した。12月の測定は、雨天が多く、主に室内での保育となった。3月の測定では、普段の保育よりも身体活動量の多い保育内容を設定したが、雨天日もあったことから、平均すると想定よりも少ない身体活動量となった。
12月の測定では、対象児全員の3日間の平均身体活動量は10201歩±1554歩、平均就寝時刻21時31分±13分、平均起床時刻6時55分±8分、平均睡眠時間9時間22分±14分であった。3月の測定では、対象児全員の3日間の平均活動量は16822歩±938歩、平均就寝時刻21時26分±12分、平均起床時刻6時47分±14分、平均睡眠時間9時間21分±19分であった。身体活動量は0.01%水準で有意な差が認められたが、就寝時刻、起床時刻、睡眠時間とも有意な差はみられなかった。対象児の12月の平均体温は、起床時36.4度、登園時36.7度、昼食前37.0度、降園時36.7度、就寝時36.4度で、3月測定値も同様の傾向で有意差はなく、問題がある幼児は認められなかった。s-IgA、心拍数は現在分析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究概要にも記載したが、夏季に基礎的測定を実施し、身体活動量の増加する秋季の運動会練習時期に、身体活動量増加後の測定を行う予定であったが、その前に対象保育園の園長が急逝したことにより測定が困難となり、研究が中断した。
その後、他の研究協力園を探索し、協力の可能性がある保育園に対し、質問紙による生活習慣調査と身体能力測定を実施し、信頼関係を構築することができたため、研究協力園を確保することができた。そして、研究協力保育園の園長と測定時期を検討した結果、保育園行事を考慮し、12月に基礎的測定、3月に身体活動量増加後の測定を実施した。研究協力が得られた対象児は、5歳児16名であった。測定内容は、歩数計による身体活動量測定(起床時から就寝時まで)、唾液採取(起床時、登園時、昼食前、降園時、就寝時の1日5回)、体温測定(起床時、登園時、昼食前、降園時、就寝時)、生活習慣記録(起床・就寝時刻、朝食・夕食時刻、自然覚醒の有無等)、心拍数測定(保育中のみ)、保育中の活動内容記録であった。12月、3月ともそれぞれ、平日の3日間実施した。就寝時、起床時の測定および記録は、保護者に依頼した。12月の測定は、雨天が多く、室内での保育が多くなった。3月の測定では、遠足的な保育によりかなり多くの身体活動量が確保できた日もあったガ、雨天日もあったため、平均すると想定よりも少ない身体活動量となった。
測定したデータは、現在分析、検討中であり、身体活動量、体温、睡眠覚醒リズムは研究実績の概要に示した通りであるが、保育中の心拍数及び唾液については、現在サンプルの分析を行っているところである。
また、今年度測定した保育園において、次年度の測定についても、研究協力に対する確約を得ている。

今後の研究の推進方策

現在、12月及び3月に測定した唾液サンプルを分析しているところである。
今年度の測定では、保育中の身体活動量は介入後に増加しているが、雨天の影響もあり、想定した身体活動量まで達していない日も生じた。また、身体活動量の多い日の保育内容においても、徒歩による公園までの散歩(約6㎞)であり、活動量は多いが、心拍数は高くなく、中程度以下の運動強度であった。また、身体活動量増加の測定日は3日間であったが、日程設定の検討も必要と思われる。
今回、測定を行った保育園において、今年度は、測定器具数や保育園行事日程の都合から、5歳児のみを対象として測定を行った。今年度4歳児(次年度5歳児)においても、既に研究協力依頼を行い、承諾が得られていることから、次年度に再度、今年度同様の測定を実施する予定である。その実施に当たっては、今年度に実施、分析した結果を踏まえ、改めて保育内容及び日程を検討し、測定を実施する予定である。
また、保育園との調整によるが、次年度においては、既に30名程度の研究協力の承諾が得られていることから、測定器具数の限度もあり、次年度は異なる保育内容で2回に分けて測定を実施することも検討している。

次年度使用額が生じた理由

研究協力の承諾が得られた保育園において、夏季に基礎測定を行い、その後、身体活動量増加後の測定を行う予定であったが、園長の逝去により中断した。その後、他の研究協力園で測定を行うことができたが、園の行事や測定時期の都合により、年度末に測定を終えたところである。今後、その分析及び採取した唾液サンプルの分析を行うことと、さらに次年度に保育内容の設定を変えて測定を行う予定であることから、次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

今年度に測定を実施したデータの分析と採取した唾液サンプルの分析を行うため、消耗品及び試薬の購入に使用する予定である。また、次年度は、今年度測定を実施した研究協力園において、保育内容の設定を変えて測定を行う予定であり、既に研究協力の承諾も得ており、その測定に伴う旅費、消耗品の購入、データ分析の人件費などで使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 里山保育を行っている保育園児の運動機能-真砂保育園園児の事例から-2017

    • 著者名/発表者名
      三宅 孝昭
    • 学会等名
      日本幼少児健康教育学会第35回大会(春季:世田谷大会)
    • 発表場所
      日本体育大学
    • 年月日
      2017-03-04 – 2017-03-05
  • [学会発表] 都市近郊及び大都市における保育園児の生活習慣-生活習慣調査からの検討-2016

    • 著者名/発表者名
      三宅 孝昭
    • 学会等名
      日本幼少児健康教育学会第35回大会(秋季:大阪大会)
    • 発表場所
      学校法人谷岡学園梅田サテライトオフィスCURIO-CITY
    • 年月日
      2016-09-18 – 2016-09-19
  • [図書] 子どものこころとからだを育てる保育内容「健康」2017

    • 著者名/発表者名
      高内正子、三宅孝昭他
    • 総ページ数
      222(56-57)
    • 出版者
      保育出版社

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公開日: 2018-01-16  

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