研究課題/領域番号 |
15K01768
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
デッカー 清美 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (80708496)
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研究分担者 |
山村 礎 首都大学東京, その他の研究科, 教授 (00260323)
松下 年子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (50383112)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 父親 / 尺度 / 因子分析 / アンケート調査 / 質的帰納的分析 / 第1子 |
研究実績の概要 |
初年度、第1子懐妊中の妊婦およびパートナー10組を選出し、それぞれに半構造化面接を妊娠中、出産直後、出産後1年未満で行い逐語録を作成した。途中3組が異常分娩となったため、最終的に7組を対象とした。その内容をもとに、質的帰納的分析方法でカテゴリー、サブカテゴリーにわけ、父親意識が目覚め、主体的に育児に参加できるかどうかその準備性・態度に関する項目を抽出した。 項目の天井効果・フロア効果の確認を行い因子分析した。その結果、下位尺度として、①妊娠への思い、②お子さんの心音・超音波の写真るう、胎動に対する感情、③母親学級または両親学級、④親になる、⑤子育てについて、⑥子どもへの思い、⑦親の役割、⑧夫婦関係について、⑨立ち合い分娩についての9つが抽出された。 質問項目の作成、尺度化とレイアウトを行い、属性を含め44項目を質問、5件法でアンケートを作成した。その際、母性領域のスパーバイザーと研究者による内容の検討、パイロットスタディを通した内相的妥当性の検討を行った。 パイロットスタディは、第1子妊娠中の女性のパートナー100名を対象に行った結果、56名からの回答が得られ、それを因子分析にかけて本調査のアンケート項目を作成、現在700名を対象にアンケートを配布し、回収中である。 半構造化面接の一部を質的帰納的分析しカテゴリー化、その結果を19th East Asian Forum Of Nursing Scholars in Chiba で発表した。また、31st ICM Triennial Congressに応募し、採択された場合発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
父親の準備性尺度開発のために、文献検討と父親意識の概念分析を事前に行っていた結果、研究がスムーズに進行したと考える。また、病院において研究協力者が得られたことおよび半構造化面接するためのプライベートの部屋の確保のために病院が協力してくれた。 研究するにあたり、科研費を使用して、正確な分析が得られるよう分析手法の研修等に参加し、研究の進め方等を学習していった結果、研究が予想以上に進展できた。
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今後の研究の推進方策 |
本調査のアンケート結果を回収後、因子分析を行い尺度の信ぴょう性、妥当性を母性領域および研究分担者・研究に精通している研究者にアドバイスを得ながら本年度中に尺度開発を行い、次年度はその内容の研究成果を学会発表や論文投稿することを目標とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度予定をしていた人件費・謝金の200,000円が発生しなかった。また学会で発表する機会が少なかったことが影響している。 初年度は、データ回収、分析等に時間がかかり、投稿する論文数も少なかったことが理由として挙げられる。
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次年度使用額の使用計画 |
2年目は、論文発表や論文投稿に力を入れ、成果発表をする。そのための旅費、論文投稿料に予算を使用する予定である。
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