砂場は、保育施設等における自明の遊具でありながら、これまでその環境整備の具体的な方法や、最も基本的な構成要素となる「砂」の適切性が問われることはなかった。また砂場保育を指導・援助する保育者が、本来把握しておくべき基本的な理論や技術の内容や基準も明確ではなかった。そのために、砂場の環境整備が不十分なまま放置されたり、砂場遊びの可能性が大きく失われたりといった問題があった。本研究はこのような問題の解決を図るために、具体的な改善策として示すとともに、その可能性と効果を検証する。このことはひいては、自主的・主体的な遊びを通して子どもたちの多様な発達を促進することに大いに貢献できるものと考える。
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