研究課題/領域番号 |
15K01789
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研究機関 | 福井工業高等専門学校 |
研究代表者 |
青木 宏樹 福井工業高等専門学校, 一般科目(自然系), 講師 (90622564)
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研究分担者 |
佐藤 尚武 滋賀短期大学, その他部局等, 教授 (00074055)
山中 博史 滋賀短期大学, その他部局等, 教授 (70158244)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | パターン / 選択反応時間 / 試行間信頼性 |
研究実績の概要 |
年齢及び個人の能力に応じた幼児の敏捷性を評価するテスト(連続選択反応時間テスト)を作成するために,平成28年度は,テストパターン間の差及び関係性を検討した。対象者は3~5歳の幼児(男児)66名であった。対象者は,静止状態からディスプレイ上に連続的に8回呈示される前,後,左,右および斜めの移動方向指示に従ってシート上を素早く移動した。前,後,左,右,斜めの8方向への移動が全て1回ずつ指示されるように組み合わせた5つの方向指示刺激パターンを用いた。刺激呈示からシート着地までの時間の総和を算出し,連続選択反応時間とした。1要因分散分析の結果,連続選択反応時間はパターン間で有意な差は認めらなかった。また,連続選択反応時間は各パターン間で中程度以上の有意な相関が認められた。 以上,幼児における選択反応時間テストはパターン間で大差がなく,パターン間の関係性も比較的高いことが明らかにされた。 また,3歳の男児23名を対象に,連続選択反応時間テストの試行間(2試行)信頼性を検討した。結果,各パターンの選択反応時間の級内相関係数は,0.27~0.60の低~中程度の値であった。3歳の幼児を対象として連続選択反応時間テストを実施する場合は,練習回数及び試行回数等を考慮する必要性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度は,幼児の選択反応時間テストにおけるテストパターン間の差及び関係性,また,試行間信頼性を検討することが目的であった。男児を対象にテストパターン間の差及び関係性,さらには試行間信頼性を検討することができたことから,当初の計画を概ね達成することができたと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究推進方策は,昨年度及び一昨年度得られたデータを詳細に分析をする。次年度は,幼児の連続選択反応時間の年齢別性差,年齢差及びテストの信頼性を検討する。 今年度の測定結果の詳細及びデータの解析結果をまとめて,次年度学会発表する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していたよりも,データ処理や解析等による打ち合わせの回数が少なくなり,旅費がおさえられたため。
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次年度使用額の使用計画 |
来年度は,今年度と同様に測定及びそれに伴う膨大なデータ入力作業があるため,その分の人件費として使用する予定である。 また,研究の成果をまとめて専門雑誌に投稿するため,それに関わる英文校正の費用等として使用する予定である。
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