本研究の目的は,幼児が楽しんで行えるステップアップ式敏捷性テスト(連続選択反応テスト)を作成することであった。幼児を対象に,テストの信頼性,性差,年齢差及びテスト変数の基準値を検討した。テスト変数の連続選択反応時間の級内相関係数は男女児ともに0.9以上の高値であり,テストの信頼性は高いことが確認された。連続選択反応時間は有意な性差が認められず,男女児ともに5歳,4歳,3歳の順で小さくなり,テストには性差はないが年齢差があることが確認された。連続選択反応時間の基準値は3歳児は11.9秒から19.0秒,4歳児は10.3秒~17.0秒,5歳児は7.9秒~13.5秒の範囲に設定された。
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