ヒトは水や食料と同様に情報を求める欲求をもつ。本研究は、情報を求める行動課題遂行中のサルの前頭前野外側部から神経細胞活動を記録し、それらが先行研究の3つの情報評価基準、即ち、経済学的情報価値、シャノン情報量、確率ゲインのいずれと相関をもつかを調べた。得られた結果は、記録した約千個の全神経細胞の集団活動を主成分分析した結果、サルが情報価値を評価する時間の細胞集団活動の時間変化は経済学的情報価値と相関する時間が最長で、確率ゲインとが2番目で、シャノン情報量と相関する時間はなかった。結論:神経系は情報量を細胞集団活動によって経済学的情報価値または確率ゲインとして表現していることが示唆された。
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