本研究では動物を用いて特に近年著しい発達を遂げつつある機械学習(人工知能)を取り入れ、共感行動の解析手法を開発適用した。手法の面でSemantic Segmentationを行う深層学習構造を採用し、その結果2つの個体が寄り添う行動(consolation(慰め行動))が新たに共感の発生を強く示唆するものとして捉えられた。これは共感行動の新たなモードとして大きな意義をもつ。また不動状態と立ち上がり行動に加え、sniffing(匂い探索行動)を分類基準として見出し解析対象に加えた。以上の結果は共感行動の解明に寄与するものであり、かつ神経科学への機械学習の適用例としても重要な意義をもつ。
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