手綱核内側部腹側領域(vMHb) は脚間核(IPN)にアセチルコリン(ACh)とグルタミン酸を放出している。今回、マウスvMHb-IPN回路を抑制(ACh合成阻害)または活性化(光刺激活性化、ニコチン投与による活性化)し、社会的優劣関係の検出テストを行った。その結果、回路を抑制すると勝者に、活性化すると敗者になる傾向が見られた。IPNは中央縫線核(MnR)に抑制性の神経投射をしているが、それを模倣しMnRのセロトニン神経を抑制すると、vMHb-IPN回路の活性化同様に社会的敗者になる傾向を確認した。以上より、vMHb-IPN-MnR回路が闘争行動を終了させるように働くことがわかった。
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