本研究は、中央アジア諸国と中国と日本がどのような関係を構築し、その特徴や各国の外交政策の方向性を分析した。その結果、中国と日本のこの地域における協力の仕組みにおいて共通点があるものの、協力の仕組みにおいて異なる点が多いことが分かった。地域協力に関して、日本は開かれた地域主義を主張していることに対し、中国は地域諸国に限った仕組みを優先する。両国が対中央アジア政策においてエネルギー資源といった共通の関心分野はあるが、日本の場合、これらにおいて新たなインフラ建設より、日本の企業のノウーハウを生かし、既存のインフラの改善事業により多く参加しており、中国は新たなインフラ建設に関心をもっている。
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