研究課題/領域番号 |
15K01884
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
堀口 正 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (00438318)
|
研究期間 (年度) |
2016-01-27 – 2019-03-31
|
キーワード | 中国 / 内陸農村 / 過疎 / 日本の経験 |
研究実績の概要 |
2016年度に実施した研究成果は以下の通りである。 研究代表者(代表者)および研究協力者(協力者)が関連の資料を収集し、またそれらの内容について各自検討・分析を行った後、2016年8月に宮崎県綾町と高原町で一週間程度の現地調査を行った。調査対象は主に現地役場の関係者、農協、農業生産者、生産物直売所関係者、住民などで、彼らに対して、当該地域の歴史や現状、農業生産の種類、経営状況、六次産業化の現状と課題、過疎(高齢化、少子化など)の状況と課題、定住政策の内容と課題などについて、聞き取り調査した。また関連の資料(統計資料、地域概要・政策概要などの資料)も入手した。 その後、代表者、協力者は調査で得た情報や統計資料などを利用し、両地域(綾町・高原町)の地域特性、産業構造--農業・加工業、地場産業、観光業など--の特徴と課題、過疎対策および定住政策の効果や課題について整理し、簡単な分析を行った。すでにその成果の一部は関連の雑誌(学術雑誌や紀要など)に投稿したり、レポートとして投稿済みである(現在査読中も含まれる)。 以上が今年度の研究成果であるが、これらを当初、申請書に記載した「研究目的」「研究実施計画」に照らした場合、内容、意義、重要性などすべての面において、本研究は順調に進捗していると言うことができる。その背景には、代表者・協力者から本研究の目的を十分に理解し、また現地調査を行う前に、各自がその準備を怠ることなく遂行したことにある。また現地調査実施時においても、現地役場関係者や農協、住民の方々が本研究の目的を十分に理解した上で、調査に協力してくれたことも重要であったと考えている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本計画が当初の計画以上に進展している理由は以下の通りである。 研究協力者の多くが国外の研究者(中国の大学の研究者)で占められているにもかかわらず、第一に一人一人がまじめに自らの役割や任務を理解した上で、本研究に取り組んでいること、また中国側の研究者の代表が他の中国側研究者をうまくまとめ、個々の役割や任務を理解させていること。第二に、現地調査実施時においても、現地役場関係者や住民の方々が、本研究の目的や意義を理解した上で、個々の質問にまじめに答えてくれたこと。第三に各自研究協力者が準備作業(調査内容、方法や資料収集など)にまじめに取り組んたことが挙げられる。 一方、その他にも、調査対象地域には研究代表者の知り合いや知人も多かったため、そのことも調査・研究が順調に進んだ理由でもあった。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策は以下の通りである。 第一年目の研究目的、研究課題が順調に成し遂げられたことから、第二年目以降の研究計画は一定程度の余裕をもって取り組むことができると考えている。そのうち、第二年目は中国での現地調査を予定していることから、中国側の協力者や調査を行う地域の政府・役場との連絡を密にとるなどして、事前の作業をしっかりと行うことが肝心であるる。 調査内容・方法については、アンケートやヒヤリングを行う必要が出てきた場合には、中国側の法律や規約を遵守し、問題が発生しないことを確認した上で、実施する予定である。これらの点について、中国側の協力者と十分に事前の打ち合わせを行う予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当該年度の実支出額が当該年度の実施計画の目的を完遂したによる。
|
次年度使用額の使用計画 |
次年度の支出に加算する。
|