研究実績の概要 |
2017年7月から8月にかけて、ロンドンと香港にて史料調査を実施した。ロンドンでは、日本の公娼制度の存廃問題に影響を与えたイギリスにおける第一次世界大戦前後の性病対策について調査した。また香港では、イギリス統治下の香港における性病管理の実態についての史料調査および史跡の視察を行った。 本研究課題への取り組みの成果として、共編著を1冊刊行し(林葉子・青木直子編『開く日本・閉じる日本―「人間移動学」事始め』大阪大学文学研究科、2017年12月)、国際学会で研究発表を行った(“International Emancipation Movements for Japanese Prostitutes around 1900”, Berkshire Conference 2017, Hofstra University, Hempstead NY (USA), June 1-4, 2017)。 また、本研究の成果の一部である拙著『性を管理する帝国―公娼制度下の「衛生」問題と廃娼運動』(大阪大学出版会、2017年1月刊行)の内容を「社会・国民に発信する方法」の一環として、講演および対談を計3回実施した(京都自由大学一般公開講座「買売春と性暴力の間―歴史から見えてくること」(於:京都社会文化センター)2017年6月9日、大阪大学経営企画オフィス URA部門主催・二頁だけの読書会 vol.9「性を管理する帝国―なぜ近代公娼制度は長く存続したのか―」(於:りそな銀行梅田支店 プライベートサロン Reラグゼセミナールーム)2017年9月9日、二頁だけの読書会 vol.10・大阪大学・筑波大学コラボによる特別編「「あなた」と「私」を結ぶもの―新たな人のつながりを生み出す〈経験の継承〉を考える」(於:筑波大学東京キャンパス)2017年12月8日。
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