研究課題/領域番号 |
15K01953
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
岡村 祐 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (60535433)
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研究分担者 |
野原 卓 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (10361528)
田中 暁子 公益財団法人後藤・安田記念東京都市研究所(研究部), 研究部, 研究員 (70559814)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 地域資源 / 一斉公開 / ロンドン / オープンシティ / オープンハウス |
研究実績の概要 |
平成28年度は、英国ロンドンにおいて建築物一斉公開プログラム「オープンハウス・ロンドン」の企画運営を1992年以来24年にわたりリードしてきたヴィクトリア・ソーントン女史を招聘し、連続シンポジウム「オープンシティ・シンポジウム」を東京、横浜、大阪にて主催した(首都大学東京、横浜国立大学との共催)。市民と建築の距離を縮め、ひいては市民が都市へとかかわるきっかけづくりを目指してきたオープンハウスの理念、組織や財源、ボランティア育成などにかかわる方法や技術、そして、とくに近年重視している世界展開「オープンハウス・ワールドワイド」(世界30数都市で実施)や、オープンハウスの効果分析「インパクトスタディ」について講演頂くとともに、我が国で実施されている類似プログラムの主催者とのディスカッションや、実際に現地視察を行った(芸工展(台東区他)、関内外OPEN!(横浜市)、生きた建築フェスティバルミュージアム大阪(大阪))。 また、このシンポジウムの成果や地域資源一斉公開「オープンシティ・プログラム」に関するこれまでの事例調査や理論提示を含めた内容についての図書刊行の企画を、出版社とともに進めた。そのほか、ウィーンやロンドンの海外事例、松戸(フォレスト)、広島五月が丘(団地)、足利(文化財)、小布施(ガーデン)など、多様な地域資源を公開する取り組みについて、実地調査や関係者へのインタビュー調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初、最終年度(平成29年度)に予定していたヴィクトリア・ソーントン女史の日本への招聘を1年前倒しで実施することができた。また、図書刊行について、出版社とスムーズに企画が進められ、研究期間内に発行できる目処がたてられた。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間の最終年度は、地域資源一斉公開「オープンシティ・プログラム」の理念や手法に関する研究成果の発信に注力する。具体的には、第一に、図書(仮題:「まちをひらく技術 ~オープンシティ・プログラムのつくり方~」)を刊行し、ひろく世に研究成果を公表する。第二に、社会人向けのオープンユニバーシティ(首都大学東京)において、研究成果を踏まえて一連の講座を開講する。 また、25周年を迎える建築物一斉公開プログラム「オープンハウス・ロンドン」に参加し、主催者「オープン・シティ」や世界各都市のオープンハウスの主催者と意見交換を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
英国ロンドンからの講演者招聘が予定より1年早まったことにより、その準備に注力する必要性が生じ、海外事例調査(オープンハウス・ロンドン)を見送ったため。
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次年度使用額の使用計画 |
海外事例として、英国ロンドンで実施されている建築物一斉公開「オープンハウス・ロンドン」の実地調査を行い、主催者との意見交換等を行う。
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