研究実績の概要 |
今年度は、宮城県塩釜市と連携して、観光客に関するアンケート調査を実施し、観光資源の認知度や魅力度を分析し、その結果をもとに企業間ないし企業と行政とがどのように連携すべきかを検討した。加えて実際に企業間連携を梃子にして加工食品の新製品の開発に注力する観光関連企業に関するケース研究を行った。 塩釜市でのアンケート調査は、昨年も実施しており、その結果を統計学的に分析した英語論文を執筆し、米国の学術雑誌に掲載が受理された(研究成果1)。科研費の助成研究であることを明示し、科研費の意義を海外に発信することができた。 (研究成果1)KOHSUKE MATSUOKA, ROB HALLAK, TAKATOSHI MURAYAMA,ATSUSHI AKIIKE, EXAMINING THE EFFECTS OF PERCEIVED QUALITY, VALUE, SATISFACTION, AND DESTINATION LOYALTY IN SHIOGAMA, JAPAN, Tourism Review International, Vol. 21(掲載予定)。共同執筆者のうち第1著者のMATSUOKAと第3著者のMURAYAMAは本・科学研究費補助金の研究メンバーである。 また、企業間連携による観光業者のお土産開発のケーススタディーは、日本語で論文を作成の上、国内の学術雑誌に投稿し、掲載が認められている(研究成果2)。 (研究成果2)村山 貴俊「中小企業の生存・成長戦略―国際化、連携、革新の活用」『研究年報 経済学』(東北大学経済学会)(受付日 2016年12月13日 採用日 2016年12月13日) 以上のように、今年度は2本の論文を公刊することができた。とりわけ研究成果1は、我が国の観光学研究の国際化という本研究の課題の1つを実現できたと考えられる。
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