本研究では、民俗芸能の観光化について、グローバル化、再ローカル化の動きに着目し、それらの展開と特質について現地調査を行った。具体的には沖縄において旧盆に行われる民俗芸能「エイサー」を取り上げた。本研究において、エイサーが戦後沖縄の社会変化と連動していること、各種イベント等での演舞が地域の活性化につながっていること、観光への寄与、地域アイデンティティを共有する経緯となっていること、創作エイサー団体によるグローバルな展開とネットワーク形成が認められることがわかった。そして、地域を超えて広がりながらも地域社会と結び付こうとする民俗芸能の諸相、それらを活用した持続可能な観光の可能性が明らかになった。
|