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2017 年度 実施状況報告書

後衛としての生命倫理、その基盤づくりと展開

研究課題

研究課題/領域番号 15K02019
研究機関東京都市大学

研究代表者

山本 史華  東京都市大学, 共通教育部, 准教授 (20396451)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード生命倫理 / 日常生活 / エートス / 後衛 / 低線量被曝
研究実績の概要

最先端の医学に応答しようとする生命倫理学は、政策や法の立案と結びつく傾向がある。本研究は、そのような生命倫理学とは距離を置きながら、一般の人が日常生活の中で考えておくべき生命倫理の課題を整理し、日常を生きる普通の人々との対話を通して、日常のエートスを少しずつ変容させていくことを課題としている。
以上の目的を達成するための一環として、日常の観点から生命倫理の諸問題をまとめた本の出版を計画している。本年度はその執筆に多くの時間を費やしたが、年度内に書き終わることはできなかった。ただし2018年度内の出版は目途が立ったので、研究期間を一年間延長することで、本研究の成果として組み入れる計画にした。また、本の執筆を通して気が付いた生命倫理学の問題点を2018年度には論文として発表する予定でいる。
2016年の秋に体調を崩して以来、学会参加もままならなかったが、本年度は生命倫理学系の主要学会にも参加でき、情報収集することができた。残念ながら、本年度中の学会発表はできなかったが、自治体から招かれた講演会では本研究の成果をもとにして、低線量被曝と希望に関する講演を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2016年度の秋に体調を崩して以来、本年度の半ばまでは療養が必要とされた。そのためほぼ一年間、何の業績も残すことができていない。従って、進捗状況は遅れている。
ただし、情報収集と原稿の執筆は地道に進めた。例えば、本研究は日常のなかで進行している低線量被曝の問題を扱うが、福島県双葉郡川内村などで復興支援の活動をしている西川珠美さんをお呼びして、福島県の現状についてヒアリングを行った。学会には、東北哲学会、日本医学哲学・倫理学会、日本生命倫理学会に参加し、医学・医療およびその倫理の動向について最新情報を得た。本の執筆も、少しずつ進めた。

今後の研究の推進方策

本研究は2015年度から2017年度までの三年間の計画であったが、二年目の途中で予期せぬ体調不良に見舞われたため、大幅な計画変更を余儀なくさせられた。申請時当初の計画をできる限り遂行するために一年延長の申請をすることにした。
最終年度となる2018年度は、本研究期間中にずっと執筆を続けていた本を刊行する予定でいる。原稿はほぼ仕上がっている。また、本を執筆する過程で、生命倫理学の諸課題が共通に抱える、ある問題点に気づかされた。それを論文にして発表する予定でいる。

次年度使用額が生じた理由

三年間の研究計画のうちの約一年間、療養を余儀なくさせられたため、当初に計画していた通りの使用ができなくなったことが主たる理由である。
一年間延長することが許可されたため、最終年度は本研究のまとめとなる発表を積極的に行っていく計画である。生命倫理学系の学会にも参加し、情報収集に努める予定である。講演会などを通して、本研究の成果を幅広く発表していく計画でいる。

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公開日: 2018-12-17  

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