本研究は古代中国の呪術系医療を前漢中期に淮南王劉安によって編纂された『淮南萬畢術』を手掛かりとして行うものである。 27年度。継続中の『淮南萬畢術』訳注を完成させ、本書の全体を概観した論文を発表した。28年度。それに基づいて臺灣の政治大学で開催された国際学会で口頭発表を行った。さらに『淮南萬畢術』の拾遺作成作業に着手した。29年度。九州中国学会において本研究のまとめとなる発表を行い、それに修正を加えた論文を査読付雑誌『東方宗教』に掲載した。また『淮南萬畢術』の拾遺作業も継続した。 以上の成果により、本研究が当初設定していた成果は十分に得られた。また次の課題も明瞭な形で示すことができた。
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