平成27(2015)年度から平成30(2018)年度において行われた「占領期日本の接触空間と他者認識―越境する歴史認識の構築に向けた思想史的研究」の概要は以下である。 1 戦後占領期の記録と記憶のありかた、戦後民主化との関係性、2-1の作業を通じて発展的作業としての占領期の記憶をめぐる聞き取り 3-1の作業を通じた発展的作業としての戦後民主化という空間の磁場とジェンダーに関わる問題系 4 メインの作業としての、戦後占領期を含めた帝国の記憶の変容の考察 5 アウトプット作業としての他の研究会やシンポジウムの主催共催による成果の公開と議論の進展 6 研究代表者による論文成果の公表 7 研究代表者による研究成果の学会大会や研究会などでの発表 5については、特に2017-2018年度では公開研究会等を開催した。6については、その一部の成果については、期間内での雑誌掲載等がなされ、活字化された 1については戦時下戦後を通しを得た。ほか「防空」キーワードを軸とした成果をあげることができた。5については、ジェンダー史学会、日本史研究会、日本思想史学会、同時代史学会など、全国規模の学会において、有益な議論と意見交換、また成果をあげた。このような開かれた議論の場をえることで、占領期を接触空間としてとらえる観点および、資料がどのようにカテゴライズされて残されているのか、アーカイブをめぐる思想史という点でも学問的な有効性と独自性につながるとの見通しをめぐる成果をあげえたと考えている。
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