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2018 年度 研究成果報告書

オスマン軍楽隊メフテルのヨーロッパ社会への受容にみる太鼓文化の象徴性と機能の変容

研究課題

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研究課題/領域番号 15K02114
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 美学・芸術諸学
研究機関岡山大学

研究代表者

山本 宏子  岡山大学, 教育学研究科, 教授 (70362944)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード軍楽隊メフテル / ターキッシュ・クレセント / ドレスデン / アウグスト強王 / 太鼓文化 / ティンパニ / 鍋型太鼓 / トルコ行進曲
研究成果の概要

中央ヨーロッパで収集した史料から、1683年の第2次ウィーン包囲の後、ザクセンのアウグスト強王がオスマンの戦利品を最も収集していることが確認できた。このことからオスマンの脅威が去ったヨーロッパで、各君主の新しい序列構築に、オスマンの戦利品が利用されたのではないかと考える。また、メフテルはヨーロッパの軍楽隊の楽器再編成を促した。メフテルの鍋型太鼓は戦利品として収集されただけなく、新たな音楽機能を獲得し、ヨーロッパの音楽文化に変容をもたらした。
今後は、収集した史料の詳細な分析を続けることで、鍋型太鼓文化の伝播と変容をよりいっそう明らかできると考える。

自由記述の分野

民族芸術

研究成果の学術的意義や社会的意義

オスマンの軍楽隊メフテルと鍋型太鼓が、ヨーロッパ社会にどのように伝播され、象徴と機能を変化させたかについては、これまでヨーロッパ側の研究者もトルコ側の研究者もほとんど取り扱ってこなかったテーマである。
戦場でのシグナル(合図)や自軍の鼓舞、敵軍の威嚇などの機能を持っていたメフテルのなかの鍋型太鼓が、ヨーロッパにおいて芸術音楽のなかでリズム楽器から低音楽器へと機能を変化させた過程を明らかにすることは、異文化理解の一助として社会的に有意義と考える。

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公開日: 2020-03-30  

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