本研究は、ドキュメンタリー映画が環境問題をどのように描写し扱ってきたかを明らかにすることを目的としていた。より具体的には、(1)日本をグローバルなコンテクストに位置づけ、(2)公害、土地開発、ごみ、食料、地球温暖化、「放射能汚染」の6つ問題を、(3)ドキュメンタリー映画がどのように表象してきたのか、さらにはそうした映画がどのように上映され、社会的にどのような役割を担ってきたのかを考察することを目標とした。研究の進捗にしたがい、311の原発事故後の状況に焦点を合わせ、ドキュメンタリー映画が社会運動、生命と生活の葛藤、自然環境、グローバルなネットワークに取り組んできた状況を明らかにした。
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