研究課題/領域番号 |
15K02173
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡本 淳子 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 准教授 (40635132)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 舞台芸術 / 現代演劇 / 検閲 / スペイン / 独裁制 |
研究実績の概要 |
本研究で扱う二名の劇作家アントニオ・ブエロ・バリェホとアルフォンソ・サストレに関する書籍、および検閲関連の書籍はおおむね揃えることができた。 本研究に関して、学会での口頭発表、翻訳、および論文執筆をすることができた。学会発表に関しての詳細は以下の通りである。平成28年6月12~17日にスウェーデンのストックホルム大学で開催された国際演劇学会(International Federation for Theatre Research)で、"The Spanish History of the 20th Century Seen Through the Censorial Archives-In the Case of 2 Major Spanish Playwrights under the Dictatorship-”というタイトルで研究発表をした。平成28年10月1~2日に神戸市外国語大学で開催された日本イスパニヤ学会では、「フランコ時代の検閲―アルフォンソ・サストレの場合」というタイトルで研究発表をした。 論文に関しては、平成28年12月、スペイン文部省の出先機関である演劇資料センターCDTのデジタル雑誌Don Galanに、論文"Estrategia de Antonio Buero Vallejo para la Historia Oral: Desmantelamiento del mecanismo ideologico del Estado en la Doble historia del doctor Valmy"が掲載された。 翻訳に関しては、平成29年3月に刊行された大阪大学外国語学部スペイン語部会の紀要Estudios Hispanicos 41号に、ベルタ・ムニョス・カリス著『フランコの演劇検閲に関する関係文書』から、ブエロ・バリェホ作品4本に関する検閲報告書および関連文書の翻訳を掲載した。 書籍以外の資料収集に関しては、平成29年3月、スペインのアルカラ・デ・ヘナーレスにある政府関連記録文書保管所に出向き、アルフォンソ・サストレの検閲報告書および関連書類のオリジナルを閲覧し、サストレが検閲局に送った書簡と、台本のデジタル・コピーを申請した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年6月に、スウェーデンのストックホルム大学で開催された国際学会にて、二人の劇作家ブエロ・バリェホとサストレの検閲状況を比較した研究を口頭発表することができた。 平成28年10月に、日本イスパニヤ学会にて、「フランコ時代の検閲―アルフォンソ・サストレの場合」というタイトルで口頭発表をすることができた。 平成28年12月、スペイン文部省の出先機関である演劇資料センターCDTのデジタル雑誌Don Galanに、論文"Estrategia de Antonio Buero Vallejo para la Historia Oral: Desmantelamiento del mecanismo ideologico del Estado en la Doble historia del Doctor Valmy"を掲載することができた。 平成29年3月、スペインのアルカラ・デ・ヘナーレスにある政府関連記録文書保管所に出向き、アルフォンソ・サストレの検閲報告書のオリジナルを閲覧し、サストレが検閲局に送った書簡と、台本のデジタル・コピーを申請することができた。 平成29年3月に刊行された大阪大学外国語学部スペイン語部会の紀要に、ベルタ・ムニョス・カリス著『フランコの演劇検閲に関する関係文書』から、ブエロ・バリェホ作品4本に関する検閲報告書および関連文書の翻訳を掲載することができた。
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今後の研究の推進方策 |
検閲報告書および関連文書の翻訳はもう少しペースを上げる必要がある。今年はブエロ・バリェホの残りの作品の検閲関連文書の翻訳を終え、サストレ作品に関しても翻訳を始める。 検閲局に提出されたサストレ作品の台本の閲覧およびデジタル・コピーの申請を今年中に終わらせる。 フランコ時代の検閲の全容に関しては、未読の書籍を読み進め、まとめ作業に入る。
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