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2018 年度 研究成果報告書

独裁政権下のスペイン演劇―検閲と戦った二人の劇作家の明暗―

研究課題

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研究課題/領域番号 15K02173
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 芸術一般
研究機関大阪大学

研究代表者

岡本 淳子  大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 准教授 (40635132)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードスペイン / 演劇 / 独裁制 / 検閲 / ブエロ・バリェホ / サストレ
研究成果の概要

毎年スペインの総合公文書館に赴き、研究対象である2人の劇作家の作品に対する検閲報告書を閲覧し、重要と思われる資料および検閲された台本のデジタルコピーを依頼、入手した。ブエロ・バリェホ作品の検閲報告書はすべて和訳し、2016年から18年の3回にわたり大阪大学外国語学部スペイン語部会の紀要に掲載した。研究成果の口頭発表は、国内は2016年に日本イスパニヤ学会で、海外は2016年にストックホルム大学、2018年にベオグラード大学で開催された国際演劇学会(IFTR)で行った。その後、研究成果をまとめた論文が、イスパニヤ学会の学会誌『イスパニカ61号』と、大阪大学の『言語文化研究45号』に掲載された。

自由記述の分野

スペイン演劇

研究成果の学術的意義や社会的意義

日本ではスペインの独裁政権時代の検閲に関することは歴史書でごく簡単に触れられることはあっても専門書などは出版されていない。今回、フランコ時代の演劇上演に関する検閲の手順、項目、基準、検閲官についてまとめ、当時の検閲の実態を日本語で紹介することができた。ブエロ・バリェホ作品のすべての検閲報告書および関連文書の和訳は、作家研究のみならず、スペイン現代史の研究にも寄与するものと思われる。加えて、検閲報告書を読み解き、ブエロ・バリェホとサストレというこの時代の2大劇作家の検閲との戦いが明暗を分けたという事実およびその要因を提示したことは、検閲しいては権力と演劇の関係を考えるうえで意義深いことである。

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公開日: 2020-03-30  

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