研究課題/領域番号 |
15K02187
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
市瀬 陽子 聖徳大学, 音楽学部, 准教授 (90316852)
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研究分担者 |
森 立子 日本女子体育大学, 体育学部, 准教授 (40710843)
鈴木 晶 法政大学, 国際文化学部, 教授 (50196804)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 表象 / 舞踊史 / バレエ / バロック・ダンス |
研究実績の概要 |
本研究は、17世紀から19世紀までの西欧舞踊史、特にバレエ成立初期の歴史に関わる問題を扱っている。日本において学術的アプローチの蓄積がまだ多いとはいえない分野であり、研究目的の一つとして、第一次資料や基礎的な研究に関わる情報を集約させ、今後の学際的な研究に向けた道筋を開くことを挙げている。これについては、当該年度、各研究者が相互に基礎的なデータを持ち寄り、バレエ作品の初演状況を整理するなど、支柱となる部分については概ね揃えることができた。 さらに17世紀から18世紀の歴史については、特に文献資料に基づく映像の作成を中心に据えて作業を進めている。クラシック・バレエ成立の歴史を辿る上で、その実践面において非常に重要な第一次資料とされる文献、ピエール・ラモ Pierre Rameau 著 『ダンス教師 Le Maitre a Danser(1725)』の記述をもとに、その内容に即した実践方法について解釈の概要を固め、映像公開に向けた計画を進めている。また、ウェブサイトの立ち上げとコンテンツの公開に対して関連分野の専門家に意見を求め、今後の運用展開を見据えた設計を検討している。 18世紀におけるバレエの歴史については、ジャン=ジョルジュ・ノヴェール Jean-Georges Noverre の作品と業績に焦点を当て、研究が進められている。18世紀後半から19世紀初頭のバレエについては、フランス国立図書館における資料調査により、ガルデル兄弟 Maximilien Gardel / Pierre Gardel を巡る情報について調査、確認が行われた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ダンス映像の撮影と編集作業について当初の見込み以上に作業量が多くなったこと、またウェブサイト構築の方針についてより詳細な検討が必要になり、実現に時間を要するため。
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今後の研究の推進方策 |
動画の内容、ウェブサイトの運営、いずれについても当初予定していたよりも時間と費用を要することが明らかとなっているが、最終年度に渡って調整しつつ、成果をまとめていく。また、ウェブ上のみならず、実際の講座や会議などを開催、成果を公開・共有する計画である。 バレエ史研究の基礎的資料等の情報を取りまとめ、17世紀から19世紀までの歴史について、文献と実践、両面にわたる研究を進めるために必要なベースを作る。
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次年度使用額が生じた理由 |
動画の撮影・編集およびウェブサイトの立ち上げについて経費・人件費調整中のため、次年度へ持ち越しとした。
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次年度使用額の使用計画 |
動画とウェブサイト関連の諸費用、成果公表のための講座や会議の開催、また学会・研修会等への出張に対し、研究費を使用する。
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