研究課題/領域番号 |
15K02222
|
研究機関 | 新見公立大学 |
研究代表者 |
原田 信之 新見公立大学, 看護学部, 教授 (60290508)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 自然説明伝説 / 南西諸島 / 奄美大島 / 龍郷町 / 瀬戸内町 / 大和村 / 喜界島 / 渡名喜島 |
研究実績の概要 |
平成28年度は、鹿児島県奄美諸島の奄美大島および喜界島、沖縄県沖縄諸島の渡名喜島で自然説明伝説に関する実地調査・文献調査を行った。調査は、第1回平成28年8月4-16日奄美諸島の奄美大島・喜界島、第2回平成28年9月2-13日沖縄県沖縄諸島の渡名喜島の計2回行った(総計25日間)。奄美大島瀬戸内町では「勝浦」(地名説明。争いに勝った)、龍郷町では「星窪」(地名由来)、大和村では「トホゴモリ」(淵名由来。蛸淵の意)、「大和(ヤマト)」(地名由来。遣唐使船寄港由来説と大姓和姓由来説がある)、「津名久」(地名由来。船を繋ぐ意)、「トゥルス岩」(岩名由来。通る岩の意)、「スノビラ」(峠名由来。神の休憩場)、「足跡岩」(岩名由来。実久三次郎の足跡)などを中心に調査を行った。喜界島(喜界町)では、「太鼓石」(石説明)、「ワリディー」(岩名説明)、「ウマヌヒャーデー」(石説明)、「ハナウミ田」(地名由来)、「七テーガー」(洞窟名由来)、「大城久」(地名伝説)、などを中心に調査を行った。沖縄諸島渡名喜島(渡名喜村)では、「渡名喜」(島名説明)、「シマノーシ」(祭事説明)、「カイヤ」(地名説明。仮屋の意)、「ヒータティ」(地名説明。火立ての意)、「タレーマ」(岩名説明。多良間の意)、「アハラー」(岩名説明。渡嘉敷島阿波連の意)、「カーシリ」(地名説明。川の尻の意か)、「ナナマーイ石」(岩名説明。七回まわる意)、「ナキジンガー」(地名説明)、ハタクヤー(地名説明。機織り屋の意か)、クンリ(崖名説明。クンリファンガーという人が墜落死)、「あがり浜」(浜名説明。東の意)などを中心に調査を行った。地形や歴史伝承が自然説明伝説に大きな影響を与えていることが確認された。沖縄県立図書館・沖縄市立図書館などで関連資料を調査研究した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究課題についての現在までの研究達成度区分は、(1)「当初の計画以上に進展している。」である。交付申請時に記載した「研究目的」および「研究実施計画」では、平成28年度は、奄美諸島の奄美大島・喜界島、沖縄諸島の渡名喜島において自然説明伝説に関する実地調査を行うこととしていた。平成28年度は計画通り奄美諸島の奄美大島各地と喜界島、沖縄諸島の渡名喜島で実地調査を行い、さらに鹿児島県立図書館や沖縄県立図書館等で追加文献調査を行った。その結果、本研究課題について、当初の計画以上に成果が得られた。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究課題についての今後の研究推進方策は、交付申請時に記載した「研究実施計画」のとおりに研究を進めてゆく予定である。平成29年度は、沖縄県沖縄諸島の渡嘉敷島・座間味島・阿嘉島・慶留間島などで自然説明伝説に関する実地調査を行う。
|