研究課題/領域番号 |
15K02225
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 名古屋大学 (2018) 東京大学 (2016-2017) 昭和女子大学 (2015) |
研究代表者 |
阿部 美香 名古屋大学, 人文学研究科, 共同研究員 (10449093)
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研究協力者 |
山本 聡美
大高 康正
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 唱導文献 / 融通念仏縁起 / 宗教空間論 / 日蔵夢記 / 本尊釈問答 / 上素帖 / 白山平泉寺堂供養表白 |
研究成果の概要 |
本研究は、中世日本の宗教空間の復原的研究を目指し、人文諸学の研究者と協働して、基礎となる儀礼テクストや縁起絵巻、唱導文献の採訪調査を行い、研究資源化を図るとともに、個々のテクストの解題的研究を通じてそれらが機能する宗教儀礼の文脈に置き直し読み解くことから、中世宗教空間のメカニズムを解き明かし、宗教空間論の研究モデルを文学研究の側から創出し構築するものである。
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自由記述の分野 |
中世宗教文芸
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究期間内に、国内外に所在する『融通念仏縁起』伝本調査と高精細画像撮影によるアーカイブス化を推進した。安居院唱導文献と儀礼テクストの研究成果は、神奈川県立金沢文庫や人間文化研究機構国文学研究資料館との連携による綜合展覧会「列島の祈り」への参画や国内外の学会発表等を通じて社会発信し、地域社会に貢献した。この過程で慈円に関する新出文献を紹介し、歴史思想の研究にとって重要な資料を学界に提供し、それらの研究を国際共同研究として遂行する過程で、女性(宣陽門院)が中世の宗教空間創出に果たした宗教的主体性を問う視座を獲得し、あらたな問題提起と研究手法モデルの創出につながる学術基盤を築くことができた。
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