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2019 年度 実績報告書

墓誌の表現分析を基盤とした日中韓三カ国の文化交流の応用的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K02234
研究機関甲南大学

研究代表者

廣川 晶輝  甲南大学, 文学部, 教授 (40312326)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワード万葉集 / 墓 / 日中韓文化交流 / 墓誌 / 輓章 / 伝説 / 古墳 / 山上憶良
研究実績の概要

従来指摘されていない日中韓三カ国の古代の文化交流の様相を解明し東アジアの文化交流への理解を豊かなものにするという明瞭な研究課題を具備する本研究にとって、2019年度も成果の大きい年度であった。
大韓民国中央大學校日本研究所主催「2019年度中央大學校日本研究所国際學術大會 An expression of sadness in East Asian culture」(2019年12月14日、於中央大學校)に招聘され「親と子の別れ―山上憶良の作品を中心に―」の題目にて研究発表、綜合討論に参加し国際学術交流を進展させた。具廷鎬氏(同大學校教授・同研究所所長)が総合司会を務めた同大会では李康範氏(同大學校教授)の研究発表等があった。李康範氏は韓国における中国文学の専門家である。「中国-韓国」の文化交流を考究する実際の現場に日本国内では立ち会い難い。国際学術大会にてこの現場に立ち会い研究成果を上げた意義は大きい。
古代幹線道と古墳の関連の究明の研究においても大きな成果を上げた。群馬県安中市教育委員会井上慎也氏の協力のもとおこなった「後閑3号墳」の臨地調査研究において、同古墳の「T字形石室」形状が、横穴式石室が幹線道「古代東山道」を通って中央から伝播した証である知見を得た。また、同古墳と一連の地域において古代東山道に面す「簗瀬二子塚古墳」の副葬品は韓国祭祀遺跡と関連する。幹線道「古代東山道」の要衝の地の古墳の意義の究明によって、次なる融合的研究を胚胎できた意義は極めて大きい。
廣川晶輝「山上憶良の天平元年七夕長歌作品について」(『上代文学』122号、1~14頁、2019年)を公表した。同論は「平成30年度上代文学会秋季大会シンポジウム山上憶良と漢籍・仏典」(2018年11月)にパネリストとして招聘された際の内容の論文化であり、山上憶良の研究者としての適性・能力具備の証左となっている。

備考

専門とする『万葉集』の研究成果を社会・国民の皆様に向けて分かりやすく紹介した文章。タイトルは「現代人の心をとらえる『万葉集』。その魅力の本質は、どこに?」。科研費を交付された研究者の責務としての「社会・国民に向けての還元」に適っている。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 5件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 山上憶良の天平元年七夕長歌作品について2019

    • 著者名/発表者名
      廣川晶輝
    • 雑誌名

      『上代文学』(上代文学会)JODAI BUNGAKU(Early Japanese Literature)

      巻: 122号 ページ: 1~14頁

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 日本文化を伝える方法―菟原娘子伝説をめぐって―2020

    • 著者名/発表者名
      廣川晶輝
    • 学会等名
      兵庫県立御影高等学校 総合人文コース グローバルスタディ課題研究「国語国文学セミナー」
    • 招待講演
  • [学会発表] 雄略天皇御製歌2019

    • 著者名/発表者名
      廣川晶輝
    • 学会等名
      美夫君志会(平成31年度4月例会)
  • [学会発表] 『万葉集』に学ぶ小さな命への愛情―山上憶良の「子らを思ふ歌」を中心に―2019

    • 著者名/発表者名
      廣川晶輝
    • 学会等名
      2019甲南大学夏期公開講座(甲南大学ネットワークキャンパス東京、協力:入江泰吉記念奈良市写真美術館)
    • 招待講演
  • [学会発表] 『万葉集』に学ぶ小さな命への愛情―山上憶良「子らを思ふ歌」と八木重吉の詩を中心に―2019

    • 著者名/発表者名
      廣川晶輝
    • 学会等名
      令和元年度みさと万葉学習会(奈良県三郷町教育委員会)
    • 招待講演
  • [学会発表] 親と子の別れ―山上憶良の作品を中心に―2019

    • 著者名/発表者名
      廣川晶輝
    • 学会等名
      2019年度中央大學校日本研究所国際學術大會 An expression of sadness in East Asian culture(大韓民国中央大學校日本研究所)
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 現代アーティストの歌詞と『万葉集』の歌―1300年の時を超えて―2019

    • 著者名/発表者名
      廣川晶輝
    • 学会等名
      兵庫県立御影高等学校 総合人文コース ショートセミナー
    • 招待講演
  • [図書] 万葉をヨム 方法論の今とこれから2019

    • 著者名/発表者名
      編著者:上野誠、大浦誠士、村田右富実。著者:廣川晶輝、他。
    • 総ページ数
      248ページ
    • 出版者
      笠間書院
    • ISBN
      978-4-305-70871-7
  • [備考] 『KONAN TODAY』No.56(100周年記念特別編集号)

    • URL

      https://www.konan-u.ac.jp/pdf/gakuen/kouhou/today56.pdf

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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