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2015 年度 実施状況報告書

西山宗因年譜考証

研究課題

研究課題/領域番号 15K02249
研究機関山口大学

研究代表者

尾崎 千佳  山口大学, 人文学部, 准教授 (50335759)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード西山宗因
研究実績の概要

(1)「西山宗因年譜考証素稿(前半)」を作成した。
研究代表者が先に作成・発表した「西山宗因年譜」(『西山宗因全集 第五巻 伝記・研究篇』、平成25年4月、八木書店)に基づき、慶長十年(1605)~寛文七年(1667)、宗因生誕から六十三歳までの「西山宗因年譜考証素稿」を作成した。熊本加藤家時代・京都牢人時代・大坂天満宮宗匠時代にわたる経歴を、主として宗因出座の連歌・俳諧資料に基づきつつ整理した。年譜考証素稿作成の結果、宗因の前半生における活躍の場が、加藤家時代につちかった人脈のうえに成り立つものであることがしだいに明らかになりつつある。加藤正方と宗因の関係についてはすでに先行研究の説くところであるが、牢人時代や大坂天満宮宗匠時代の庇護者も、何らかのかたちで加藤家との縁故を有すると推測される。大名間の姻戚関係や、改易後の家臣団の動向にも目を配る必要があると考える。

(2)(1)で作成した「西山宗因年譜考証素稿(前半)」から、新たに資料調査を要する事項を抽出した。
具体的には、牢人時代の宗因およびその主君加藤正方の動静について、原資料に基づきつつ検証するため、①天理図書館綿屋文庫連歌懐紙巻子本集、②東京大学史料編纂所影写本浅野侯爵家光晨公済美録、③八代市立博物館未来の森ミュージアム蔵広島加藤家資料、④陽明文庫近衛信尋資料、⑤徳川美術館小堀遠州関係資料を抽出した。これらについては、次年度以降、可能な限り原資料の調査・収集をはかりたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

「西山宗因年譜考証素稿」の作成については、年度後半に発覚した疾患の検査等のため、研究時間を十分に確保できず、当初計画の3分の2程度しか完了できなかった。

今後の研究の推進方策

引き続き「西山宗因年譜考証素稿」の作成を進め、寛文八年(1668)から天和二年(1682)までの後半生分を完成させるよう努める。ただし、平成28年8月から9月にかけて、疾患治療のための手術・入院を予定しており、術後の経過次第では、年度内はほとんど調査出張ができないおそれがある。最終年度にあたる平成29年度に、研究計画の1年延長を申請することも視野に入れつつ、健康に支障のない範囲で、研究を進めることとする。

次年度使用額が生じた理由

2016年1月に発覚した疾患の検査入院のため、2016年2月~3月に予定していた調査出張を中止した。

次年度使用額の使用計画

2016年8月に疾患手術を予定しており、その後しばらく調査出張ができなくなるおそれがある。当面は健康に支障のない範囲で研究を進めることとするが、補助事業の遂行が難しいと判断された場合は、1年の事業延長を申請することとする。

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公開日: 2017-01-06  

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