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2018 年度 研究成果報告書

火野葦平の戦中・戦後研究―1930~50年代の自筆資料を基礎として―

研究課題

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研究課題/領域番号 15K02279
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 日本文学
研究機関関西大学

研究代表者

増田 周子  関西大学, 文学部, 教授 (30294664)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード火野葦平 / インパール作戦 / 聊斎志異 / 河童 / 中国 / 広東作戦
研究成果の概要

科研費受給中の4年間に、主に①火野の自筆『従軍手帖』と戦争作品の研究②火野作品にみるフォークロアの研究③火野葦平の戦後の平和活動の3点について研究をすすめた。①に関しては主に、火野の広東作戦関連と、インパール作戦関連について研究した。②については、火野の夥しい数の河童作品のうちから『平家物語』関係数点の作品群と、「石と釘」「亡霊」と水木しげる「小便」との比較研究、『聊斎志異』関連作品について研究をすすめた。③については、「アジア諸国会議」とその後の活動について研究をすすめた。結果として、雑誌論文14件、学会発表13件、図書4件の研究業績を発表した。

自由記述の分野

日本近現代文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

戦後七十年以上たった現在、風化しそうになった作家火野葦平の自筆の『従軍手帖』や陸軍中将田中信男の戦争『日誌』を用いた研究をおこなった。インパール作戦の実態や、広東作戦の実態を正確に把握するとともに、一見戦争加担者とされている陸軍中将なども、戦時中には、陸軍大本営の方針や戦争批判をおこなっていたことが分かった。戦争の研究は、既知の見解を覆すこともあり、大変意義があると考えられる。社会的に常識とされている通念を打開することもでき、重要な研究成果が生まれた。さらに、火野葦平とフォークロアの研究は、日本や中国の民話、伝承からの継承を明らかにし、東アジアの伝統文化と近代の問題を深めることができた。

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公開日: 2020-03-30  

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