• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実績報告書

古英語期の聖人伝における女性像―Aelfricの言語とテクストの基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K02313
研究機関昭和女子大学

研究代表者

島崎 里子  昭和女子大学, 文学研究科, 准教授 (90276618)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード古英語 / 既婚聖人 / Aelfric / 女性像
研究実績の概要

本研究課題の目的は、10世紀英国を代表する散文作家であるAelfricのvirgin spouses作品群(Julian and Basilissa, Cecilia and Varelian, Chrythansus and Daria)に描かれる女性像について、ラテン語原典等と厳密に比較対照を行い、語彙や作品構成の面から、Aelfricの描く女性像の特徴を明らかにすることである。
この目的のために、H27年度には、Aelfricのテクストについて、現写本に忠実な電子版ディプロマティックテクストの校訂を行った。続くH28年度には、このテクストに、ラテン語原典の対応箇所をパラレルに配置して加え、次年度以降の作業に必要となる新たな電子版パラレルテクストを作成した。
H29年度は、前年度までに作成したテクストに基づき、ラテン語原典、Aldhelm、Bede、the Old English Martyrologyとの比較対照研究を行った。当時の男性中心かつ独身至上主義が席巻する英国修道院社会にあって、男女、聖俗のボーダーに抵触するデリケートなトピックであるchaste marriage(純潔の結婚)に対するそれぞれの作家のアプローチについて、政治的・社会的背景も踏まえて丹念に検証しつつ、彼らの思想にも踏み込んで考察を行った。その結果、他の作家達とは異なるAelfricの女性像の特徴を明確にすると共に、7世紀から11世紀初頭の英国におけるvirgin spousesの受容の系譜に関する新たな展望を得た。
これらの成果は、論文「古英語期におけるchaste marriageに見る女性像-Aldhelm, Bede, the Old English Martyrology and Aelfric」にまとめ、『昭和女子大学女性文化研究所紀要』第45号(2018)1-12に掲載した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 古英語期におけるchaste marriageに見る女性像-Aldhelm, Bede, the Old English Martyrology and Aelfric2018

    • 著者名/発表者名
      島崎里子
    • 雑誌名

      昭和女子大学女性文化研究所紀要

      巻: 45 ページ: 1-12

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi