研究課題/領域番号 |
15K02335
|
研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
井上 間従文 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 准教授 (50511630)
|
研究分担者 |
越智 博美 一橋大学, 大学院商学研究科, 教授 (90251727)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | トランスナショナル研究 / アメリカ研究 / 美学 / 新批評 / 南部文学 / ジェンダー |
研究実績の概要 |
井上は米国のアメリカ研究誌American Quarterlyの特集号The Chinese Factor: Reorienting Global Imaginaries in American Studiesに寄稿招へいを受け、論文"The Inter-State 'Frames of War': On 'Japan-US Friendship' and Okinawa in the Transpacific"を発表した。これはホモ・ソーシャルな友愛関係としてこれまで批判されてきた「日米友好」表象のもとで日米が構築してきた「戦争の枠組み」(ジュディス・バトラー)を中断する別様の友愛の倫理的契機を清田政信の詩、1974年映画Hearts and Mindsなどに探るものである。 5月には台湾・国立交通大学International Institute for Cultural Studiesにて開催された国際シンポジウム"Conflict, Justice and Decolonization II: Paradigm Shift of the Colonial-Imperial Order and the Aporia of Human Sciences"に招へいされ、論文"Art’s Shame and Nations in Shame: Toward a Viable Image Politics in Okinawa"を発表した。 越智は調査・研究成果の一部を“The Reception of American Literature during the Occupation”として研究者向けの事典項目として出版し、同様の視点よりアイオワ大学にて講演を行なった。また冷戦期の文化言説とジェンダー配置を新批評作家ロバート・ペン・ウォレンの小説に探る論文等を発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
代表者が同科研費課題を基課題とする国際共同研究強化課題を推進するため、H29年8月より1年間渡米中であるため、基課題である本研究課題の終了時期を1年延長することとした。分担者である越智に関しては調査、研究ともに終了している。来年度は両者の研究成果を総合的に検討する成果発表を具体的に検討・推進することとなる。
|
今後の研究の推進方策 |
来年度(H30)の冬季までに本研究の理論的、実証的成果をまとめた後に、英語圏雑誌等への投稿、国際学会パネルの共同立案など具体的な成果発表方法について代表者と分担者で協議を行い、推進することとなる。
|
次年度使用額が生じた理由 |
本課題代表者が国際共同研究強化課題のためにH29年8月からH30年8月まで渡米中のため、H30年の8月からH31年3月までの期間に本課題の成果発表のための協議等を分担者と行うこととなった。そのため本課題の終了時期をH31年3月末とすることとなった。よって次年度使用額を以て、上記の成果発表のための図書購入、旅費等に充てることとする。
|