研究課題/領域番号 |
15K02336
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
高橋 綾子 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (30435416)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 環境詩学 / ゲーリー・スナイダー / 終わりなき山河 / エココスモポリタニズム / 北米ハイク / 俳句現代実践 |
研究実績の概要 |
ゲーリー・スナイダーの『終わりなき山河』はエコ・コスモポリタニズム詩学の代表作と言える。高橋は、2007年に提出した博士論文において『終わりなき山河』全4部中一部のみ論じた。これを補うため、第一部から第四部までの全作品を考察対象に入れ、研究成果を、新潟大学の佐々木充教授の主催する表現文化研究会で発表し、更なる検討を行った。『終わりなき山河』を含むゲーリー・スナイダーに関する論考をまとめた研究書を29年度末に出版することとし、出版社も思潮社に決定した。 環太平洋文学にエココスモポリタニズム詩学の検証として、ゲーリー・スナイダーの環境詩学について考察した。研究成果は韓国東國大学で2016年11月4日に開催された2016東アジア環境文学国際シンポジウムにおいて、"Ecopoetics of Gary Snyder's Mountains Rivers Without End" として研究発表を行った。エココスモポリタニズム詩学の集大成として、ゲーリー・スナイダーの研究書を成果出版として思潮社より出版する予定である。原稿がおおかた完成し、出版のためのスケジュールが確定した。 ドミニカン大学のハレブスキ准教授との共同研究が順調に進んでいる。2016年7月2日には、20th Asian Studies Conference Japan において、日本大学の木内徹教授と玉川大学のフィリップ・ローランド教授と"Haiku Reception, Haiku in Contemporary Practice (Roundtable)"を行い、俳句の現代実践についての研究を深めた。国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)の採択は叶わなかったが、今後も共同研究を進めていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
エココスモポリタニズム詩学の集大成として、ゲーリー・スナイダーの研究書を成果出版とすることとなり、思潮社より出版予定である。原稿がおおかた完成し、出版のためのスケジュールが確定し、5月に入稿予定である。 2017年12月15日に台湾の淡河大学で開催される国際文学文学シンポジウム(The Twelfth Quadrennial International Comparative Literature Conference: Literature, Life, and the Biological)において、「環境詩学と日本詩歌」で研究発表することが決定した。
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今後の研究の推進方策 |
科研費の成果出版であるゲーリー・スナイダーの研究書を入稿後、原稿の校正から出版まで、前回の成果出版の際と同様の手順で、3月末の刊行を目指す。
2017年12月15日に台湾の淡河大学で開催される国際文学文学シンポジウム(The Twelfth Quadrennial International Comparative Literature Conference: Literature, Life, and the Biological)において、「環境詩学と日本詩歌」で研究発表することが決定した。 発表原稿を外国雑誌に投稿できるように入念に準備する。
ドミニカン大学のハレブスキ准教授との共同翻訳の作業を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
成果出版費用を当初の研究計画では28年度に見込んでいたが、最終年度に実施することとしたため、出版費用分を繰り越すこととした。29年度において、出版スケジュールが決まり、出版に向けて進めている。
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次年度使用額の使用計画 |
成果出版費用及び、機材の購入を予定している。
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