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2015 年度 実施状況報告書

アイルランド旅行記・小説・図像のインターアクション―1780年から1864年

研究課題

研究課題/領域番号 15K02350
研究機関駒澤大学

研究代表者

中村 哲子  駒澤大学, 総合教育研究部, 准教授 (20237415)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードアイルランド / 旅行記 / 小説 / 19世紀 / 挿絵
研究実績の概要

アイルランド旅行記と小説の間に見られる影響関係を詳らかにしようとする個人研究の初年度にあたる。本年度焦点を合わせたのは、1800~1820年および1845~1855年の期間に刊行されたアイルランド旅行記と同時代の小説である。具体的には次の項目について考察を深め、その成果を投稿論文にまとめたほか(現在修正中)、国際学会での研究発表にて公にした。
①John Carr, William Hamilton, Sydney Owensonといった著述家が1800~1820年の間に刊行した重要な旅行記に関する調査・考察。②①を基盤としたAnne Plumprtreの旅行記(1817)の意味づけ。③Ann Plumptreの旅行記とSydney OwensonおよびMaria Edgeworthの小説との影響関係についての考察。④1845~1855年に刊行されたアイルランド旅行記関連刊本調査。特に、アイルランド国立図書館にて旅行パンフレットを含め、広範囲に資料を確認し、刊行物の状況を把握。⑤1846年頃からの大飢饉と旅行記の関連についての考察。⑥⑤の旅行記とWilliam Carletonの小説との関連についての考察。⑦関連図版の使用と転用の状況把握。
本年度の研究の要点として挙げられる点は、女性作家による旅行記と小説の問題、および、大飢饉が旅行記の地域性に与えた影響を浮かび上がらせたことである。
上記と並行して研究基盤の構築を進めた。刊本の購入についてはアイルランド国立図書館での確認(3月実施)を経ることが望ましいと判断したことから、2年度目の購入に回したものもある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究基盤となる旅行記刊本購入については、必要不可欠なものを選定するためアイルランド国立図書館での確認(3月)を待つ結果となった。それに基づき、2年目での購入を進める予定である。

今後の研究の推進方策

2年目の研究では、1845~1864年の期間の研究をより深め、大飢饉の影響との関連で旅行記と小説について考察し、国際学会での成果発表につなげる予定である。また、これまでの研究成果を基盤として、1820年代と1830年代の旅行記の影響が大きくなる時期についての考察を深める予定である。必要な旅行記刊本の入手も進めていく。

次年度使用額が生じた理由

研究基盤となる旅行記の刊本の購入については、必要不可欠なものを適切に選定するために、アイルランド国立図書館での確認(3月)を経たのちに購入すべきと判断するものが出た。したがって、初年度の一部の資金を次年度の使用とし、刊本購入に活用することとした。

次年度使用額の使用計画

19世紀の旅行記の刊本入手を予定しており、2年度目にて購入資金として使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Heading for the West of Ireland: The Focus in Post-Famine Travel Narratives2016

    • 著者名/発表者名
      Tetsuko Nakamura
    • 学会等名
      The Great Famine and Its Impacts: Visual and Material Culture
    • 発表場所
      Maynooth University, Ireland
    • 年月日
      2016-03-14 – 2016-03-16
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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