研究課題/領域番号 |
15K02353
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
佐藤 憲一 東京理科大学, 理工学部教養, 准教授 (80548355)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ピューリタン / オランダ / ニューイングランド / ジョン・ウィンスロップ / ウィリアム・ブラッドフォード / ニューヨーク / ニューアムステルダム / ニューイングランド |
研究実績の概要 |
今年度最大の成果は、2月中旬に米国議会図書館及び同公文書館にて行った資料調査である。概要は以下の通りである:
1)米国議会図書館のデータベースEarly American Imprintを使用し、本研究に関わる1次資料を検索した。デジタル化されているものに関しては、PDFファイルをダウンロードした。また、デジタル化がされてはいるものの、解読が困難なものに関しては、同図書館内におけるMicrofilm Reading Roomにて、マイクロフィルムの閲覧を請求した上で、現物を確認・解読し、必要な箇所をプリントアウトした。これらの作業により、本研究の遂行にとって重要な意味を持つ多くの一次資料を収集することができた。2)公文書館においては、17世紀オランダ植民地に関する公文書を調査し、当研究の基礎的な資料となりうるものを入手することとができた。2次資料については、同じく米国議会図書館のMain Reading Roomにて、これまでの本研究において看過されてきたものを網羅的にリストアップした上で、参照しうる資料を全て確認し、必要に応じて複写をとった。3)近隣のスミソニアン博物館にて開催されていたReligion in Early Americaという展示にも足を運び、17世紀ニューイングランドに関する貴重な資料類を閲覧し、学芸員と展示の内容と本研究の関係性について意見を交わすことができた。また、研究全体の方向性については、ワシントンDCのGeorge Washington 大学及びGeorgetown 大学所属の研究者と意見を交換し、今後の当研究の展開について、有益な助言を得た。
以上の通り、一次資料の収集、二次資料の補強、そして研究の方向性の再確認、という成果を得、最終年度の総まとめにつながる成果を得たと自負している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成29年4月~9月までの間、育児休暇を取得した。その期間は、基礎文献の読解等、研究遂行のための最低限の作業は行ったものの、主に育児に専心していたため、当初計画に照らして若干の遅れが生じたことは否めない。一次資料の調査に関しては、育児休暇終了後に遂行した現地資料調査において、長足の進展を見た一方で、前年度までに蓄積した資料の分類及び精査が未完了であるため、相対的には遅れが生じているという認識である。
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今後の研究の推進方策 |
等年度に収集した資料を分析・精査した上で、3年間の研究で得られた知見を総合し、米文学史及び文化史の文脈に位置付ける作業を行う。具体的には、関連学会誌への論文の投稿や研究発表を通じて、他分野の研究者との意見交換を精力的に行い、当研究の学術的真価を見定めて行きたい。その過程で、単著出版の準備も進め、研究成果の公開を期し、広く一般に当研究の意義を広報する努力を怠らないようにしたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度、育児休暇取得のため、研究計画に遅れが生じている。今年度は、本来であれば昨年度支出すべきであった各項目につき、随時支出をしてゆく予定である。
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