研究はおおむね順調に遂行し、別項5に記載した成果として結実することができた。 研究結果としては、オーストラリアのマイノリティである先住民の表象について、文学が主流社会との和解のファシリテータになる可能性、現代オーストラリア文学にみられる難民の表象が社会問題を投影していること、また文壇マイノリティとしての女性作家が植民地オーストラリア社会とその文学に不足するメンターを他国や異文化に求めてオーストラリア文学の幅を広げ、「他者」を取り込みつつ作品を生んだことを提唱した。 この分析結果を3度の口頭発表で報告し、論文2本と共著で報告した。
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