研究実績の概要 |
1.2017年10月23日から11月3日にかけて、シルヴァン・ムナン氏(パリ第4大学名誉教授)およびジュヌヴィエーヴ・アルティガス=ムナン氏(パリ第12大学名誉教授)をフランスから招聘し、10月25日、首都大学東京において、研究集会「〈系列〉と〈論争〉を通して見るフランス文学」を開催した。第一部では、藤原、アルティガス=ムナン氏と大須賀沙織氏が18世紀の文学論争をテーマに、第三部ではシルヴァン・ムナン氏と吉川一義氏が「系列」をテーマに、研究発表を行った。各発表の題目は次の通りである。M. FUJIARA "La litterature francaise comme colloque virtuel"; G. A-MENANT, "Roman et debat d’idees au XVIIIe siecle"; S. OSUGA, "Autour du debat d’idees au XVIIIe siecle ; a partir des oeuvres de Balzac"; S. MENANT, "Structures serielles du debat d’idees"; K. YOSHIKAWA, "De Corydon a Sodome et Gomorrhe : affinites ou divergences?". いずれも本研究のキー概念である「系列」(間テクスト性)と 「論争」を用いて16世紀から20世紀までのフランス文学を掘り下げつつ読み解いたきわめて有益な論考であり、本研究の推進に大いに資する結果となった。上記の発表原稿の日本語訳を『人文学報』に掲載した。 2.ロベール・シャールのテクストの不均質性について、計量分析学の専門家F.フロンティニ氏(モンペリエ大学)と共同で研究を行い、3月にパリ・ソルボンヌ大学で中間報告を行った。
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