研究課題/領域番号 |
15K02385
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
渡邉 顕彦 大妻女子大学, 比較文化学部, 准教授 (60612025)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 近世ラテン語エピグラム / イエズス会 / 東西交流史 |
研究実績の概要 |
2015年度は、1)国際会議での英語報告2件、2)関連資料の収集とデータ整理、および論文執筆、3)研究協力者の招へいと打ち合わせ、が主な活動であった。 1)については、4月に米国ケンタッキー州レキシントン大学、8月にオーストリア・ウィーン大学にてそれぞれ行われた国際学会において、研究の方針および成果について英語での発表と討論を行った。後者の発表に基づく論文も執筆・提出し、現在査読中である。国際学会における発表を通して本研究計画の成果を国際的に発信するとともに、近世ラテン語学を専門とする欧米研究者との学術交流を進めることができた。また学術交流を通して次年度以降の国際学会参加・発表の機会を新たに得ることができた。 2)については、近世ラテン語エピグラムや叙事詩、およびエンブレム学を中心とする文学・美術史関係図書や資料の収集・整理を行った。また日本人キリシタンの散文を含むラテン語使用について、バチカン図書館収蔵写本reg.lat.428を中心に同書の一部校訂・英訳を含む英語論文を平岡隆二氏(熊本県立大学)と共著執筆・査読通過し、学術誌掲載に至った。 3)については、2016年3月に海外研究協力者Peter・Daly氏(McGill University名誉教授)を招へいし、エンブレム学の世界における最新の研究状況について学び、今後の学会発表や資料校訂・刊行の可能性について打ち合わせを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に記載した3つのテーマのうち、(1)キリシタン銅版画における寸詩、および(2)日本人キリシタンによる詩作、については、2回の国際会議報告およびそれに関連する学術交流や論文執筆によって当初想定していた程度の成果をあげることができた。(3)『パチェコ讃詞』関連調査については、当初予定していたポルトガルにおける研究調査は実施できなかったものの、国内における資料収集や整理を行い、また海外研究協力者の招へいを通して関係分野の現在の研究状況について打ち合わせを行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
前掲のテーマ、(1)キリシタン銅版画における寸詩、および(2)日本人キリシタンによる詩作、については、8月のウィーン大学における国際学会の際に行った学術交流を通して、2016年4月にローマで行われる当該テーマに関係する国際学会にて報告する機会を得た。この機会を活用し、さらに報告や論文執筆の機会を探っていく。3)『パチェコ讃詞』関連調査についても、2015年度国内で行った資料収集・整理に続き、海外研究者との協力を進め、学会報告や論文執筆の機会を探っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
夏季に予定していた資料調査旅行は大学業務(学生引率)と重なったため実施しなかった。また春季に予定していた資料調査旅行も実施せず、代替として行った研究協力者招へいの費用も、書類整理のため執行が次年度にずれこんだ。
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次年度使用額の使用計画 |
28年度に、当初予定していなかった成果発表(4月ローマ)を実施し、また当初予定していなかった関係学会参加・研究交流(6月フライブルグ)を行う。
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