• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

大西洋往還知識人ネットワークの形成とスペイン語圏文化地図の変化についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K02408
研究機関東京大学

研究代表者

柳原 孝敦  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (20287840)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワードキューバ / メキシコ / スペイン内戦 / 世界文学 / 知識人ネットワーク
研究実績の概要

今年度は以下の2冊の翻訳書を出した。1 アルフォンソ・レイェス『アナワクの眺め(一五一九)/Vision de Anahuac (1519)』ヌエボレオン州立大学、モンテレイ、メキシコ、2016年、78ページ(対訳版。アドルフォ・カスタニョンによる序文の翻訳も含む)。2 ロベルト・ボラーニョ『第三帝国』白水社、2016、404ページ。
いずれも私の研究に深くかかわる作家たちである。くわえて、以下の招待講演を行った。「世界文学の時代――ラテンアメリカ文学のひとつの首都パリ」日本フランス語教育学会2016年度秋季大会、2016年10月15日(於:金沢大学)。この講演はスペイン語圏の作家たちがパリを媒介にして築いたネットワークを描き出す試みの一環である。従来、ラテンアメリカ文学の枠組みで語られていた20世紀スペイン語圏の文学の新しい潮流の胚胎を、世界文学の視点から捉え直すと同時に、作家たちの有機的ネットワークという基礎の上に成り立つことを説いたもの。この原稿はいずれ出版される予定の研究成果に組み込まれる。
また、当初、計画ではスペイン、バルセローナへの研究旅行を予定していたが、情勢を鑑み、キューバへのそれに変えた。作家カルペンティエールの記念館等で文献探索にあたり、当地の研究者と意見交換した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

調査旅行の対象は変更したが、内容的にはおおむね目標を達成している。ただし、論文や書籍などの形での発表がいささか遅れている。引き続き努力したい。

今後の研究の推進方策

今回のキューバ旅行の成果は、準備中のパリやベネズエラでのカルペンティエールの活動、彼が形成したネットワークについて準備中の書籍として刊行する予定。それては別に、今年度はマドリードやバルセローナでの調査旅行を行う予定。

次年度使用額が生じた理由

前年度、資料収集にあてる予定の予算の一部が、予定していた資料が入手できなかったため、未使用分が残り、次年度使用額ができた。

次年度使用額の使用計画

当初予定していなかった資料の必要性なども出てきているため、そうしたものの購入と、講演謝金などに充当する予定。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 「われわれの目的」「『俗なる詠唱』緒言」「来年はずっと青」2017

    • 著者名/発表者名
      ルベン・ダリーオ、柳原孝敦訳
    • 雑誌名

      『れにくさ』

      巻: 7 ページ: 130- 135

  • [学会発表] 世界文学の時代――ラテンアメリカ文学のひとつの首都パリ2016

    • 著者名/発表者名
      柳原孝敦
    • 学会等名
      日本フランス語教育学会
    • 発表場所
      金沢大学(石川県金沢市)
    • 年月日
      2016-10-15
    • 招待講演
  • [図書] アナワクの眺め/Vision de Anahuac (対訳版)2016

    • 著者名/発表者名
      アルフォンソ・レイェス、柳原孝敦訳
    • 総ページ数
      78
    • 出版者
      ヌエボレオン州立大学
  • [図書] 第三帝国2016

    • 著者名/発表者名
      ロベルト・ボラーニョ、柳原孝敦訳
    • 総ページ数
      404
    • 出版者
      白水社

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi