研究課題/領域番号 |
15K02423
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
今村 武 東京理科大学, 理工学部教養, 教授 (60385531)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 美学的共和主義 / シュトゥルム・ウント・ドラング / 自然概念 / 想像力 / チューリヒ / 愛国主義運動 / 18世紀 |
研究成果の概要 |
ドイツ近代文学の嚆矢とも言えるシュトゥルム・ウント・ドラングは「ドイツ特有の現象」として語れることが多かった。しかしその源流は18世紀の幕開けとほぼ同時に開始されたスイス派、スイス・チューリヒにおけるボードマーとブライティンガーの文学活動に遡り、またそれなくしては「ドイツにおける」新たな文学理論、シェイクスピアの翻訳とその創造的受容も成立し得なかったことを本研究は立証した。文学的共和主義とという新たな文学構想はチューリヒで成立し、ドイツへ伝播したのである。
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自由記述の分野 |
ドイツ文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般にドイツ文学というカテゴリーで江湖に親しまれている文学は、18世紀のスイス、チューリヒでボードマーとブライティンガーが開始した文学改革に源流を持つ。それは美学的共和主義とも呼べる基本的な芸術における傾向を明確に定義して、それを実践しようとする営みであった。さらに彼らの弟子にあたる第二世代の活躍によりゲーテをも含むドイツの詩人との交流はさらに活発化し、文学のみならず絵画や音楽の分野においても革新的な傾向の作品を生み出す契機となった。
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